明治安田J1リーグ第30節   新潟0―1横浜FC ( 2025年9月20日    ニッパツ )

前半、必死に守る新潟イレブン
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 明治安田J1リーグ第30節が行われ、最下位のJ1新潟は残留を争う横浜FCとの直接対決に0―1で敗れ、4連敗を喫した。残留圏内の17位・横浜Mとの勝ち点差は8となり、残り8試合で残留は厳しくなった。前半から相手を押し込んで攻め込んだが決めきれず、後半41分に決勝点を許した。次節は23日、ホームで名古屋と対戦する。

 勝利以外の結果はいらない。選手たちも、敵地に駆けつけて声援を送り続けた約3500人のサポーターも、最後まで勝利だけを信じて戦った。だが、願いむなしく敗戦。横浜FCとの“裏天王山”に敗れ、J1残留に赤信号がともった入江徹監督は「これだけたくさんの方が来てくれて、結果に結びつけられなかったのは自分の責任」と目を赤くして謝罪した。

 前半は29分から4連続でCKを得るなど、15分以降は敵陣でのプレーが増えた。ロングボール一辺倒の相手に対して最終ラインが安定してはね返し、セカンドボールを回収。そこからしっかりとパスをつないで、これまではあまりなかった中央でのコンビネーションも随所で発揮した。

 生き残りを懸けた重要な一戦へ向け、入江監督は「点を取るためには多少のリスクは必要。そこの部分でやりきる、決めきる意識を上げていく必要がある」と話していた。後半には納得いかない判定に異議を唱えた指揮官が、警告を受ける場面も。チームとしても全体を押し上げて攻め続けた。だが、後半41分に途中出場のFWアダイウトンに左足で豪快に決められて万事休す。結局、3試合連続で無得点で大事な一戦を落とした。

 「やれることを精いっぱいやって、勝利を勝ち取れるようにしたい」と話していたGK田代は試合終了のホイッスルの直後、地面に突っ伏した。これまで負けても温かい声を送っていたサポーターも、11試合連続で勝ちがない選手に向けて大ブーイング。あいさつにいった選手らと10分以上話し合いを続け、寺川能人強化本部長が間に入る場面もあった。

 「諦めるな!」。サポーターから上がった声に何とか選手たちは前を向いたが、残留への道はかすんでいる。(西巻 賢介)

 ▼堀米主将 人生を懸けて応援してくれる人たちのために、次は勝ちを見せないといけない。(サポーターの)熱量を受け止めて、クラブの姿勢を見せないと。選手、監督、コーチ、フロントスタッフも含め、もう(残留が)無理だと思っているなら、いない方がいい。

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