秋田豊氏
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J3高知は20日、6月29日から休養中の秋田豊監督のパワーハラスメント疑惑について、特別調査委員会による調査結果と再発防止策を公表。調査委は12事案中5事案をパワハラと認定した。これを受け、山本志穂美社長が代表取締役を辞任する意向であることを明らかにした。また、秋田氏がクラブに先行して会見を開いて辞意を表明したことについて「非常に驚いた」とし、公表遅れを謝罪した。
秋田氏を巡っては、今年6月にクラブが当面の間、休養すると発表。選手・スタッフから秋田氏の指導に関して、パワーハラスメントの申し立てがあったためとしている。一方で秋田氏と選手・スタッフの意見が食い違っており、クラブは特別調査委員会を立ち上げて調査を継続していた。
報告によると、今年7月8日から8月8日にかけて、秋田氏を含む48名を対象にヒアリングを実施。12事案中、5事案をパワーハラスメントと認定した。クラブは再発防止策として組織体制の見直しによるガバナンス強化や窓口の設置などを発表した。
一連の騒動について「ファン・サポーターの皆さま、スポンサーの皆さま、また高知県初のJリーグクラブとして活動を応援してくださっていた高知県民の皆さまや関係者の皆さまには、多大なるご心配とご迷惑をおかけしておりますこと、心よりお詫び申し上げます」と謝罪。
また、19日に秋田市が記者会見を開いて辞意を表明したことについて「先日、クラブに先行して秋田氏が会見を行うとともに、辞任を発表しましたことで、世間の皆さまを混乱させてしまうこととなり、重ねてお詫び申し上げます」とした。
「秋田氏が会見を行いました9月19日時点では、クラブとしましては、秋田氏と辞任に係る契約解除の合意に向けた調整を行っている最中との認識でしたので非常に驚いたとともに、秋田氏の記者会見へクラブ関係者が出席していなかったことから、正確な内容把握に時間が掛かり、本日の記者会見までクラブとして情報発信できておりませんこと、すべての関係者の皆さまに謝罪申し上げます。大変、申し訳ございません」と対応遅れを陳謝した。
山本志穂美社長については「健全な組織体制の構築ができていなかったことに対する責任また、監督の任命責任から、減給処分と合わせて、代表取締役の職を辞することを決断致しました」と明らかにした。オーナー兼取締役は続投するという。
「現在、チームが6連敗中と大変厳しい状況にある中で、この大事なJリーグ初年度をクラブ、ファン・サポーター、関係者の皆様が一丸となって戦える体制が構築できなかった責任を重く受け止めての判断です」とした上で、「そのため、秋田氏の辞任だけでなく、社長の辞任も必要であるとの決断であります。後任としては、新たな組織体制をしっかりと整備し、クラブをより良い方向に導いていける方に引き継いでいきたいと考えております」とした。
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