トヨタアリーナ東京でアルバルク東京と長崎ヴェルカのプレシーズンマッチを観戦してきた

 JALは9月20日、「トヨタアリーナ東京」(東京都江東区青海1-3-1)におけるアルバルク東京と長崎ヴェルカのプレシーズンマッチで「JAPAN AIRLINES TERRACE SUITE」を公開、その個室からの観戦を体験することができた。

 トヨタアリーナ東京の施設概要については8月28日の報道公開の記事で詳しく紹介しているが、Bリーグ所属のバスケットボールチーム「アルバルク東京」の新しいホームアリーナで、収容人数は1万人(音楽コンサート利用時は8000人)。こけら落としは10月3日・5日の開幕戦で、11日~12日にはOfficial髭男dismのコンサートを予定している。このプレシーズンマッチは、本番運用に向けた有観客の試運転的な意味合いも兼ねていた。

 JAL・Visaとの提携で誕生したJAPAN AIRLINES TERRACE SUITEは、コートまで18mという距離感が特徴のテラス付き個室で、タイプの異なる計6室を用意している。定員は12名~15名で、料金は1室1試合80万円または25万マイル(12名部屋)、100万円または30万マイル(15名部屋)。

トヨタアリーナ東京JAPAN AIRLINES TERRACE SUITEの「OEDO」(写真は8月28日の報道公開時)個室は料理とフリードリンクがパッケージになっているため、観戦と食事が部屋のなかで完結する

 個室はそれぞれコンセプトの異なる「ALVALK」「BOTANICAL」「NEO」「OEDO」「NIGHT」「BAY」の名称を与えられており、今回利用したのはOEDO。“江戸東京”をイメージしたという個室の壁一面には歌舞伎にインスパイアされたアートを施していて、テラス席は畳に座布団という和テイスト。

 実際にテラス席に座ってみるとコートまでの距離は数字以上に近い印象で、選手の指先の動きや表情まで読み取れるレベル。以前のアルバルク東京のホームだった代々木第一体育館と比べると、実はそのアリーナまでのスペースにトヨタアリーナ東京がすっぽり入ってしまうというサイズ感のため、代々木第一のスタンド席の最前列とトヨタアリーナ東京のスタンド最後列は、コートまでの水平方向の距離が同じという。

 取材に応じたトヨタアルバルク東京 代表取締役社長の林邦彦氏は、新アリーナの建設において、この距離感こそ最もこだわった部分と強調した。

 また、代々木第一は2020年東京オリンピックのために改修が加えられていたものの、そもそも1964年の東京オリンピックのために建てられた非常に古い施設であり、コンコースの狭さ、飲食店の少なさ、フード・ドリンクを購入してもシート以外に食べるところがない、そのシートも狭いなど、さまざまな課題を抱えていた。

 トヨタアリーナ東京は施設の約半分がホスピタリティエリアになっており、試合の臨場感と料飲設備の充実という両輪でファンの満足度を高めている。

 林社長は、2017年~2019年のBリーグ優勝・連覇ののち、しばらくチームがタイトルから遠ざかっていることに触れ、今年は必ずリーグ優勝、そして天皇杯と東アジアスーパーリーグで三冠を獲得したいと意気込んだ。

トヨタアルバルク東京株式会社 代表取締役社長 林邦彦氏

 ところで試合の方は、第1・第2クォーターで一時はダブルスコア近くまで点差を広げられたアルバルク東京が第3クォーターで追い付き、第4クォーターで逆転勝利を収める劇的な展開。公式戦ではないプレシーズンマッチとはいえ、これがチームにとって新アリーナでの初勝利という記念すべき日になった。

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