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メキシコペソや豪ドルなど投資家にとって魅力的な通貨の最新状況について、これまでの動向や注目ポイントについて解説します。

作成日時 :2025年9月19日14時00分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 神田卓也
X(Twitter)@KandaTakuya

執筆:外為どっとコム総合研究所 神田 卓也

メキシコペソ/円(4時間足)

※レポート内の為替レート・チャートは外為どっとコム「外貨ネクストネオ」を参照

先週のメキシコペソ/円は年初来高値更新も伸び悩む

 週初15日に7.967円前後で取引が始まったペソ/円は、年初来高値圏で8.00円を挟んだ値動きとなっていましたが、18日に高市前経済安保担当相が自民党総裁選に正式に出馬を表明したことなどから円売りが強まると8.098円前後まで上伸。昨年8月1日以来の高値を付けました。しかし、この日は米新規失業保険申請件数が雇用情勢の堅調ぶりを示し、ドル高・ペソ安に振れたためペソ/円は伸び悩む展開となりました。また、19日に日銀が金融政策決定会合で上場投資信託(ETF)の売却を決定したほか、2人の審議委員が政策金利の据え置きに反対し、利上げを主張していたことから円買いに傾くと8.017円前後まで上げ幅を縮小しています。

今週のメキシコペソ/円の注目ポイントは政策金利

 今週25日にメキシコ中銀が政策金利を発表します。追加利下げが濃厚ですが、利下げ幅は前回と同じ25bp(0.25%ポイント)にとどまる見通しです。中銀は今年2月から4会合連続で50bpの大幅利下げに動きましたが、前回8月会合では利下げ幅を25bpに縮小。声明には追加利下げを示唆する文言はありませんでしたが、その後公表した議事録では「今後、委員会は政策金利の追加引き下げを検討する」と明記しました。今月9日に発表された同国の8月消費者物価指数(CPI)がインフレの鈍化一服を示したこともあって、利下げ幅は今回も25bpになるとの見方が市場に浸透しています。焦点は、今後の利下げに関する示唆が声明に盛り込まれるかどうかでしょう。中銀は今回の利下げ局面で、すでに政策金利を合計350bp引き下げています。経済的な依存度が高い米国の利下げや足元のペソ高基調によって、中銀がさらなる利下げの余地があると見ているのかがポイントです。

 

今週の豪ドル/円の見通し

予想レンジ
7.925~8.125円
基調
方向感模索

今週の注目ポイント
☆9/25 メキシコ中銀政策金利
・主要国株価、国際商品価格

 

メキシコペソ/円(MXN/JPY) FX為替レート・チャート

 

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株式会社外為どっとコム総合研究所 シニア為替アナリスト
神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。

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