ブラジルのボルソナロ前大統領が皮膚がんと診断されたと、主治医が17日明らかにした。クーデターを企てた罪などで先週、最高裁判所から禁錮27年3月の刑を言い渡された前大統領は、自宅軟禁中に体調不良を訴えて一時入院していた。

  主治医のクラウディオ・ビロリーニ氏が記者団に語ったところでは、14日に切除した8カ所の皮膚病変のうち2カ所から扁平(へんぺい)上皮がんが見つかった。「より深刻な影響を及ぼす可能性のある皮膚がんの一種」ではあるものの、早期に発見されたことから当面は定期的な経過観察だけで済む見通しだという。

  ボルソナロ前大統領は自宅軟禁中の16日、しゃっくりや嘔吐(おうと)、血圧低下のため入院。腎機能を阻害する脱水症状も確認された。その後、症状が改善したため翌17日の午後に退院して自宅に戻った。

  前大統領には禁錮27年3月の刑が言い渡されているが、弁護側が不服申し立てを行い、判決が確定した段階で服役が始まる。

  一方、議会内のボルソナロ派議員らは、少なくとも刑期を短縮する部分的恩赦法案の成立を目指している。

Bolsonaro Sentenced To 27 Years In Prison For Plotting Coup

病院を出るボルソナロ前大統領(14日)

Photographer: Arthur Menescal/Bloomberg

原題:Bolsonaro Is Diagnosed With Skin Cancer After Coup Conviction(抜粋)

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