ふるさと納税の仲介サイトによるポイントの付与が来月から禁止されるのを前に、山梨県内の自治体でも「駆け込み寄付」が相次いでいます。
甲府市では来年のブドウの予約受け付けを前倒しして対応し、9月の寄付額は去年の4.6倍に上っています。
JR甲府駅前で、街行く人に「ふるさと納税」について尋ねてみると、聞こえてきたのは焦りの声です。
ふるさと納税歴5年の男性
「けさ、ちょうど奥さんから“9月で(ポイント付与が)終わりらしいよ。ふるさと納税が残っていたらやってね”と言われた」
ふるさと納税歴3年の男性
「(例年は)12月ぎりぎりにやっている。今年は今年はポイント(付与終了)があるので、早めに2つ買った」
ふるさと納税歴2年の女性
「ポイントがあるからやるという人も少なからずいたと思うので、(納税の)流れが止まってしまうのでは」
焦りの原因は「ポイント」にあります。
これまで仲介サイトが行っていた「ポイントの付与」が今月いっぱいで禁止に。
ポイント競争の過熱はふるさと納税の本来の趣旨とずれているためと総務省は説明しています。
こうした中、相次いでいるのが駆け込みの寄付です。
県内で2番目の寄付額を誇る甲府市では…
甲府市 ふるさと納税課 土橋克己課長
「ことしは9月に山が来ると予想していたが、甲府市でも現在、想定以上の数字が動いている。寄付件数は倍以上。200%を超えている状態」
常に問い合わせがある状況。例年12月のピークが今来ているような様子」
7月下旬ごろから寄付が増え始め、8月の寄付額は去年の約1.4倍、さらに9月は16日時点で、去年の同じ時期の4.6倍に上っています。
また、甲府市では来年のシャインマスカットの予約の受け付けを例年より前倒しして今月1日からスタート。
駆け込み需要の取り込みを図る一方、来月以降の反動は避けられないとみています。
甲府市 ふるさと納税課 土橋克己課長
「10月は昨年の8割減ぐらいになる。11月についても6割減くらい。あくまでも甲府市をPRしながら、寄付者に訴えていく」
今やすっかり身近になったふるさと納税ですが、ポイントの廃止による各自治体の寄付額への影響も今後、注目されます。
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