JAが農家からコメを集める際に仮払いする「概算金」が栃木県ではことし過去最高になり、新米も高値をつける中、コメの直販サイトを運営する那須町の農家は、生産者と消費者双方が納得できる価格になってほしいとしています。
那須町のコメ農家 井上敬二朗さんは、25ヘクタールの田んぼでコシヒカリや「とちぎの星」などを年間およそ100トン生産していて、コシヒカリの多くは、インターネットを使った直販サイトで消費者に直接届けています。
ことしのコシヒカリの新米は5キロおよそ4900円から販売していて、決して安くはありませんが、一時コメが手に入りづらくなった時についた客が、その品質の高さなどから継続的に購入していて、多い時には1日150件の注文が入るなど人気を集めています。
栃木県内では、JAが農家からコメを集める際に仮払いする「概算金」について、コシヒカリではこれまでで最高値となる60キロ3万1000円となるなど、流通にかかる経費が今後も増える見込みであることや、ことしの新米が高値をつけていることを踏まえて、井上さんは「コメの価格が急騰しているので消費者の納得感がなく、これ以上、上がってしまうと消費者が離れてしまうのではないか」と懸念しています。
また、井上さんは、農業機械や肥料などが値上がりする中で今後も農業を続けていくためには直販サイトで設定している価格が必要だとしていて、コメの価格は生産者と消費者双方が納得できるものになってほしいとしています。
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