トヨクモクラウドコネクトは9月19日、福岡県須恵町と連携し、オンライン申請における申請者支援及び審査業務を対象とした「審査AI」の実証実験を開始した。オンライン申請の“0次審査”と不備修正の自動化で、審査プロセス全体のスピード向上を目指す。

オンライン申請における申請者支援及び審査業務を対象とした「審査AI」の実証実験
オンライン申請における申請者支援及び審査業務を対象とした「審査AI」の実証実験

 実証実験期間は2025年8月22日から2026年3月31日までを予定。給付金オンライン申請に関する、0次審査、不備修正ラリーの自動化、審査難易度判定などの審査プロセスを対象にする。

 0次審査では、AIが申請内容・添付情報を初期チェック。人の審査に先立ち情報を整理し、再審査が必要な案件を抽出。不備修正ラリーの自動化においては、不備がある場合、AIが申請者へ修正依頼メールを自動送付し、再申請受付までをハンドリングする。審査は、AIで最終判断するのではなく職員・オペレーターにエスカレーションするなど、審査体制の最適化に資する指標の検証も行う。

 今回の実証では、須恵町と締結した覚書に基づき、提供データの目的外利用禁止、実験後の完全削除と削除証明、AIへの学習禁止などを実施するとのこと。日本国内の閉域環境で処理し、必要最小限の通信経路に限定することで、個人情報の取り扱いに関する安全を担保する。

 実証期間中は、審査AIの判定ログや不備修正のやり取り結果を分析し、須恵町と共有の上、最終的に報告書として公開する予定だ。

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