カナダ政府は、米国がカナダ産製材に課した反ダンピング関税を巡る異議申し立てを取り下げた。カー二ー首相がトランプ米大統領との間で通商合意を模索する中、「戦略的選択」だと説明している。

  カナダの国際関係担当省によると、今回撤回したのは2017年6月-19年12月の取引を対象とした米国の反ダンピング関税に関する2件の異議申し立て。

US Hits Canada Lumber With 34% Duties Even Before Trump Tariffs

木材を運ぶ労働者(ブリティッシュコロンビア州)

Photographer: James MacDonald/Bloomberg

  同省のジョン・バブコック報道官のメールで「カナダは産業界や州、主要パートナーと緊密に協議した上で今回の措置を決めた。米国との交渉妥結と長期利益の最大化をにらんだ戦略的選択だ」と指摘。一方で、「カナダは依然として、製材に対する米国の反ダンピング関税は不公正かつ不当で、米国法にも適合しないと強く確信している」と表明した。

  米国はカナダ産製材について、政府から不当な補助を受けていると主張して多額の反ダンピング関税と相殺関税を徴収し続けている。両国は1980年代以降、製材を巡って対立してきた。

  ただ今回の判断は、カー二ー政権がトランプ政権との包括的な和解を目指し、通商摩擦の要因を解消しようとする動きの一環だ。米国は鉄鋼や自動車などカナダの基幹産業に関税を課しているほか、米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)の基準に適合しない輸入品には35%の緊急関税を発動している。

原題:Canada Ends Fight Against US Lumber Duties, Seeking Wider Deal(抜粋)

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