熱戦が続く高校野球秋の県大会で、親子の監督対決が実現しました。
甲子園出場8回の名将である父とその背中を追いかけてきた息子の公式戦初対決です。
「1個勝ったら当たるぜ」 春夏8回の甲子園出場を誇る名将とその子が運命的な監督対決
今月6日。秋の県大会・1回戦。
連合チーム同士が対戦したこの試合、澤田利浩監督64歳が率いる富山と雄山の連合チームが勝ちました。
その試合をスタンドから見つめていたのは2回戦の対戦相手、小杉高校の澤田幸宏監督33歳です。
2人は親子…公式戦では初めての対戦です。
小杉高校 澤田幸宏 監督
「せっかくの縁なので、全力でぶつかっていけたらいいと思っています」
富山・雄山連合 澤田利浩 監督
「抽選を見たときに、何これ一個勝ったら当たるぜって。まあ運命というか運というか、それに乗っかって気持ちよく謙虚に出来たらいいと思う」
父・利浩さんは、富山商業の監督を14年間務め、春・夏合わせて8回の甲子園出場を誇る名将です。
甲子園で指揮をとる姿を幼い頃から見ていた幸宏さんは、当たり前のように野球を始めました。
小杉高校 子・幸宏 監督
「その姿への憧れっていうのは自分の原点というか、今のこの仕事につながるスタートはそこだったと思う」
父に憧れて始めた野球…その背中が人生の道しるべになりました。
富山高校での選手時代、父の下で甲子園を目指した幸宏さん。
3年前に小杉高校の監督に就任しました。
これまで2人の対戦は公式戦では1度もありません。
父・利浩監督は今年12月で65歳になり、再雇用の教員生活も今年度で終わりを迎えます。
父にとって教員生活最後の年 スタンドには家族の姿も
今月13日。秋の県大会2回戦。
利浩監督の最後の大会で初めての親子対決が実現しました。
スタンドからは家族がその姿を見守ります。およそ25年ぶりに応援に来たという利浩監督の長女で幸宏監督の姉、佳緒里さんは…
長女・佳緒里さん 35歳
「気持ちはどちらかというと父に勝ってほしいですね、負けたら多分最後なので。どちらも知っている身としてはとても楽しく試合を観ている感じで、いい試合で終ったらいいなと」
小杉は初回に機動力を活かした攻撃で先制点を奪います。
勝負を分けたプレーは4回ウラでした。小杉はノーアウト1塁2塁のチャンスをつかみます。
富山・雄山連合 父・利浩監督
「牽制くるってこと知っているはすなのに、多分(ランナーに)くるぞって言えなかった自分に反省したんじゃないかな」
高校時代、父の下で野球を学び、どんなプレーをしてくるかわかっている幸宏監督でしたが、痛恨の牽制アウト!
流れが相手に傾きました。
WACOCA: People, Life, Style.