156年の先も、静岡の皆様とともに。
災害から静岡の未来を守り、安心して暮らせる地域へ!
静岡市立静岡病院は、今年で創設156年を迎えます。
地域医療を支える基幹病院として、これまで当院の強みである救急医療、高度専門・急性期医療を中心に、市民の皆様から必要とされる医療を提供し続けるべく邁進してきました。
当院ではこれまで幾度となく災害や困難に直面し、その度に乗り越えてきましたが、昨今では自然災害がこれまでになく頻発しています。発生の切迫性が高いとされる南海トラフ地震は、今後30年のうちに発生する確率が80%といわれ、静岡県にも大きな被害が及ぶことが予想されています。
そこで私たちは、病院としての災害対応能力を向上させるべく、2013年に「災害医療派遣チーム/DMAT」を創設。同年、災害発生時に傷病者を受け入れ、医療支援を行うための高度な機能を持つ医療機関として、災害拠点病院に指定されました。
しかしながら、2024年1月1日に能登半島地震が発生し、当院のDMATが被災地に赴く際、想像を絶する悪路に苦慮を強いられることとなりました。
不慣れな雪道、土砂崩れで塞がれる道路…。悪路での長距離運転に、DMAT隊員の安全は脅かされ、疲労の増大に繋がることに。車両の見直しの必要性を強く感じる機会となりました。
そこでこの度、クラウドファンディングに挑戦し、オフロード対応のDMATカーを購入することで、より迅速かつ安全に被災地支援に向かえる体制を整備することを決断しました。私たちはこの機会を、資金調達だけでなく、「地域の皆様と支え合い、より良い地域をつくる」ことへの挑戦の機会にできればと考えています。
当院と地域の皆様が一丸となって盤石な体制を整備することで、いざというときに頼れる病院がある、安心して暮らせる地域をともにつくるために。
どうかご賛同いただける皆様からの温かなご寄付、応援を、よろしくお願い申し上げます。
静岡市立静岡病院(静病)について
地方独立行政法人静岡市立静岡病院(通称:静病)は、明治2年(1869年)2月21日に、藩立駿府病院として開院してから今日まで、150余年の歴史を、静岡市及び近隣地域にお住まいの皆様とともに歩んでまいりました。
開院時の布告書には「身分性別住所を問わずやる気のある方は平等に医学教育が受けられること」「病気で診察を希望する患者には平等に治療を行うこと」「生活に困っている患者には無料で薬を提供すること」「病院に来ることができない患者には往診もすること」と書かれており、また、当時は天然痘に対する予防接種にもいち早く取り組むなど、公衆衛生事業にも注力していたとの記録が残されております。
創立150周年を迎えた際には、静岡放送さんの番組内で当院の歴史を取り上げていただきました。よろしければぜひこちら(https://www.youtube.com/watch?v=7WpsudjuIWU)もあわせてご覧ください。
困っている人へ広く手を差し伸べるという開院当初の姿勢を忘れずに、当院では現在も、市民の皆様から必要とされ・愛され続ける病院としてその責務を果たすべく、日々邁進しています。
当院の基本理念
開かれた病院として、市民に温かく、
質の高い医療を提供し、福祉の増進を図ります。
当院では市民の皆様から必要とされ続ける病院として、高度専門医療を提供し、「断らない救急医療」を掲げ、いざという時に頼れる医療体制を整備し、日々の医療に従事しています。
また、皆様への日々の医療提供だけでなく、地域医療従事者の資質向上を目指して、地域の医療従事者やケアマネージャーなどの福祉関係者を対象に、がんカンファレンスや勉強会などを随時開催。医師会とも勉強会を開催し、静岡市民の皆様を包括的に支えるための活動に取り組んでいます。
そして、市民の皆様から親しみ、頼っていただけるような病院を目指して、病院や医療、そこで働く医療従事者に興味・関心をもってもらい、少しでも身近に感じていただくため、平成11年(1999年)から普段触れられない医療機器や医療の現場を開放する「静岡病院フェア」を計16回開催し、平成26年(2014年)からは、静岡市民の皆様の健康増進に役立ててもらうための講演会『「からだ」の学校』を、計17回開催しています。
上段:病院フェア
下段:「からだの学校」
「DMAT」の活動で、災害拠点病院としての対応力強化を目指す
当院ではこれまで、阪神淡路大震災、新潟中越地震、東日本大震災の発災時に、医療救援チームを臨時的に編成して派遣してきました。
その中で、災害発生初期段階での医療機能を維持する必要性を認識し、病院としての災害対応能力を向上させるべく、2013年に「災害医療派遣チーム/DMAT(以下、DMAT)」を創設。同年、災害発生時に傷病者を受け入れ、医療支援を行うための高度な機能を持つ医療機関として、災害拠点病院に指定されました。
DMATについて
⚫︎静岡病院の「DMAT」
DMATは、専門的な研修・訓練を受けた隊員が災害や大規模事故発生時に、被災地域において必要な医療提供体制を支援し、傷病者の生命を守るために現地に出動するチームです。
当院では現在、医師5名、看護師7名、業務調整員10名の計22名で活動しており、24時間の緊急対応体制を整備しています。
⚫︎DMATの活動内容の詳細
DMATは、基本的には、東北、中部、関東、関西、九州など地域に分けられ、被災した地域にほかの地域のDMATが派遣される仕組みとなっています。
現地での主な活動は、都道府県の災害対策本部で、医療ニーズ等を情報収集のうえ対応方法を検討すること、また、災害拠点病院の災害対策本部で医療提供体制の維持に努め、患者の広域搬送の手配を実施することです。
⚫︎当院のDMAT活動実績
当院のDMATはこれまで熊本地震、能登半島地震で活動してきました。
2013年:DMAT隊員の訓練研修が終了
2016年:熊本地震にDMATを初めて派遣
派遣期間:2016年4月22日~平成28年4月28日
2024年:能登半島地震に派遣
【第1陣】派遣期間:2024年1月5日~1月9日(5名)
【第2陣】派遣期間:同年1月20日~1月24日(5名)
【第3陣】派遣期間:同年2月16日~2月19日(5名)
静岡県は、発生の切迫性が高いとされている南海トラフ地震の被害が大きい地域に挙げられています。また、台風等による風水害は、近年、激甚化・頻発化しており、令和4年台風15号は、静岡県内に大きな被害をもたらしました。
災害時に医療提供体制を喪失することは、人命の喪失に直結します。DMATの災害対応力が向上することで、病院としての災害対応機能を強化し、地域の災害医療本部機能を担うとともに、有事の際、他地域から応援に来るDMATを円滑に受け入れるパイプ機能を果たすことができます。
そして、災害対応力を向上させ、当院の医療提供体制を維持することは、将来的に多くの静岡市民の皆様を救うことにつながると信じて、訓練や災害時医療体制の充実に取り組んでいます。
DMAT隊員による日々の訓練の様子
迅速かつ安全に被災地へ!オフロード対応のDMATカーを静病に
災害や大規模事故発生時には、地震、台風、大雨などによる、土砂崩れや落石、浸水…といった被害が発生することも多いです。このような被害が生じるとたちまち道路は寸断され、通れる道路はほぼ確実に悪路となります。
負傷者の命を守るためには、迅速かつ安全にDMAT隊員が被災地に到着することが不可欠です。
そのため、このように想定される悪路を乗り越えて被災地に赴ける体制を整えておく必要があります。
2024年1月1日に能登半島地震が発生した際、当院のDMATは悪路に悩まされ、現状の車両に課題が見つかることとなりました。
不慣れな雪道と長距離移動。
隊員の安全をも脅かされる出動に
能登半島地震が発生すると同時に、DMAT隊員は準備待機に入りました。そして翌2日、国の派遣要請に基づき、参集するとともに活動を開始。その後、3陣に分かれて、DMAT隊員15名を石川県に派遣しました。
当院の第1陣は、地震による道路の損壊、土砂崩れ等の被害状況が不明ななか、不慣れな雪道を二次災害の危険性に注意しながら、悪路を乗り越えて参集拠点であった七尾市にある公立能登総合病院に向かいました。
他院のDMATでは、タイヤのパンクや車両の破損により走行困難となってしまい、拠点まで到着できずに災害支援が遅れてしまう地域もありましたが、車両2台体制で、災害支援に遅延を来さないように、緊急時に対応できる体制をとっていました。
当院のDMATでは、車両に雪道への備えはしていたものの、オフロード対応が不十分でした。そのため、穴水町の避難所調査にも携わりましたが、悪路と長距離移動が隊員の安全を脅かすとともに、疲労の増大に繋がることとなり、車両の見直しの必要性を強く感じる機会となりました。
災害が頻発する昨今、災害対応力の強化は急務。
万全な体制を整え、有事に備えるために
近年頻発する大雨による自然災害は、静岡市でも発生しており、災害が身近になってきています。DMATの活動機会は、今後さらに増えてくることが予想されます。
DMATの重い責務を十分に認識し、活動していくためにも、まずは隊員の安全を確保し、迅速に被災地にいくことができるオフロード車が必要だと、能登半島地震への派遣を通して痛感し、導入することを決断しました。
今回のプロジェクトを通して皆様からいただいたご寄付は、DMAT活動に使用する車両「DMATカー」の購入のため活用させていただきます。
プロジェクト概要
目標金額と寄付金の使途
⚫︎第一目標金額:1,000万円
・DMATカー購入費(ラッピング費用込み)
・機器購入費(発電機等)
⚫︎第二目標金額:1,500万円
・DMAT活動支援用車両購入費
・DMAT隊活動費用(装備品の補充、スターリンクの維持費用など)
・防災備蓄品の補充など
本プロジェクトの実施期間(予定)
⚫︎2026年3月:車両納品
⚫︎2026年4月:お披露目会
※プロジェクトの進捗状況次第では、スケジュールが前後する可能性がございます。
※本プロジェクトは、支援総額が期日までに目標金額に届かなかった場合でも、目標金額分を自己負担するなどして、必ず上記の実施内容の通り実行いたします。
静病がクラウドファンディングに挑戦する理由
物価高騰が続く昨今で、多くの病院が存続を危ぶまれるほどの厳しい経営環境となっています。病院が患者さんからいただく治療費は、物価の上昇に合わせて自由に値上げすることができないためです。当院もまた、例外ではない状況です。
このような状況であっても、当院は、地域の基幹病院として、高度かつ良質な医療サービスを提供する責務を担っております。そのため、医療機器や設備の更新など、優先度の高い項目に予算を優先的に配分してきました。
一方でその結果として、新しいDMATカーの購入や装備の新調に必要な予算の確保が難しい状況にあることも事実です。そこで今回、クラウドファンディングを通して、DMATカーの購入費用を募る挑戦を決断しました。
現在使用している車両は、トヨタのハイエース。
2014年から頑張ってくれている10年選手です。
資金的なご支援はもちろんですが、私たちはそれ以上に、この機会を「地域の皆様と支え合い、より良い地域をつくる」ことに挑戦する機会にできればと考えています。
当院の運営が昨今とは別の形で危機的状況に陥った2020年、新型コロナウイルス感染症が拡大した当時も、本当に多くの方から励まされ、皆で支え合うことで危機を乗り越えることができました。
第一種感染症指定医療機関としての使命から、院内のコロナ対策本部を中心に、病院長の強いリーダーシップと職員の理解・協力のもと、迅速な意思決定に基づく対策の実行を進め、病院の門戸を閉じることなく、主に重症、中等症の新型コロナウイルス感染症の患者さんを受け入れてきました。
ECMO装着時患者移送
対策本部では、普段と変わらない、患者さんに寄り添う医療・看護を続けたいという想いから、新型コロナに関する情報を精査し、科学的知見に基づいた感染対策を実施して、面会制限の早期緩和、お看取り時の面会の継続などを行ってきました。
このような当院の取組に対して、多くの皆様から励ましの手紙やお弁当の差し入れなど、物心両面での支援をいただき、職員一同とても励まされました。
当院の努力だけでは、きっと乗り越えられなかったと思います。
地域の皆様のご協力や励みがあってこそ、今日があるということを強く実感する機会となりました。
上段左:服織小学校5年生からのメッセージ
上段右:希望の木
下段:英和女学院さんからの垂れ幕
今回のクラウドファンディングの挑戦を通して、156年続く静岡市立静岡病院の歴史の1ページに、ご賛同いただく皆様とともに歩んだ軌跡を残し、静岡市の未来を紡いでいきたいです。
当院と地域の皆様が一丸となって盤石な体制を整備することで、いざというときに頼れる病院がある、安心して暮らせる地域をともにつくるために。
どうか皆様からのご賛同、温かいご寄付や応援を、こころよりお願い申し上げます。
プロジェクトメンバーからのメッセージ
前田 明則
静岡市立静岡病院 病院長
ページをご覧いただき有難うございます。静岡市立静岡病院 病院長の前田です。
当院は、循環器疾患、がん等に対する高度専門医療を提供するとともに、断らない救急医療を実践し、また災害時医療を支える病院として、地域の皆様とともに150年以上の歴史を歩んできました。
熊本地震や能登半島地震の際にはDMAT隊を派遣し、被災地の方々の診療や支援を行いました。ただ、活動を行う中で、被災地の道路状況にも対応でき、さらに充実した支援活動が行えるDMATカーの必要性を感じ、DMATカーの買い替えを検討していましたが、現在急性期病院が置かれている厳しい経営状況などから購入判断ができずにいました。今回、皆様からの当院の活動へのご賛同、ご支援をいただくことで、災害時医療における当院の責務を果たすべく、クラウドファンディングによるDMATカーの購入を目指すこととしました。
新型コロナウイルス感染症拡大時には、皆様からの多くのご支援により職員一同元気をいただき、困難を乗り越えることができました。誠に有難うございました。今回はこのプロジェクトを通じて、当院が元気であることを発信し、皆様に必要とされる病院となれるようにさらに頑張ってまいりますので、皆様からの温かいご寄付、ご支援を賜りますよう心からお願い申し上げます。
米沢 圭
静岡市立静岡病院 DMAT隊長
災害対策管理室副室長
外科・消化器外科科長
2013年の当院DMAT隊の結成以来、平時も災害訓練や技能維持訓練に繰り返し参加し、DMATとしての災害支援・受援の技能向上に勤めております。
2016年の熊本地震の際は阿蘇地方の被災者の方々の傷病の診療や、避難環境の整備・支援を行いました。2024年始の能登半島地震の派遣の際は陥没や落石を伴っている雪道を長時間運転することになり、「無事にたどり着けるのだろうか」と不安を感じながらの任務となりました。実際に道路から転落している一般車両やパンクしてしまったDMAT車両を目にすることになり、オフロード対応車両の必要性を痛感いたしました。
早く・安全・確実に被災地に入り、少しでも長く・多く現地でお役に立てるようにと、このクラウドファンディングを病院一丸となって立ち上げました。多くの方々にご賛同いただけるとありがたいです。
小林 恵美子
静病ファンクラブ(クラファンチーム)
チームリーダー
医事経営部部長
今回のクラウドファンディングは、地域の皆様との「つながり」を強め、地域の未来を共に考える機会でもあると考えています。このクラウドファンディングを通して、当院からたくさんの情報を発信し、静岡市立静岡病院の地域で果たす役割を地域の皆様にわかりやすくお伝えしていきます。
ご支援いただける方々の善意は、命を守る大きな力になります。地域医療を支える新たな仲間として、未来を救うプロジェクトを一緒に支えてください。そして、静岡市立静岡病院は地域に愛される病院を目指していますので、当院の活動にご賛同いただけましたら「静病ファン」になってくださいませんか。皆さまからの温かいご支援を、心よりお願い申し上げます。
税制上の優遇措置について
地方独立行政法人静岡市立静岡病院は、「税額控除」適用法人としての証明を受けております。
それにより、所得税の寄付金控除について、「所得控除」方式または「税額控除」方式が選択できます。
① 個人の方
当法人は厚生労働大臣から「税額控除」適用法人としての証明を受けております。
それにより、寄付金控除について、「所得控除」方式または「税額控除」方式が選択できます。
・所得控除方式
(所得金額-所得控除額(※1))×税率=税額
※1 寄付金額(※2)-2,000円=所得控除額
※2 控除を受けられる寄付金額は年間総所得金額等の40%が上限です。
・税額控除方式
税額-税額控除額(※1)
※1 (寄付金額(※2)-2,000円)×40%=税額控除額(所得税額の25%相当額を限度)
※2 控除を受けられる寄付金額は年間総所得金額等の40%が上限です。
② 法人の方
詳細及び法人様からの寄付の場合については、国税庁ホームページや、最寄りの税務署、お住まいの都道府県・市区町村等におたずねください。
寄付金領収書の発行日とお手元に郵送される予定月
寄付金領収書は、寄附の入金が確認できた日が属する月の翌月10日頃に寄付者さまに発送させていただきます。そのため、令和7年(2025年)分として確定申告をお願いいたします。法人寄付者さまにおいては決算処理などを踏まえ、上記スケジュールでの領収書発行で問題がないかご確認をお願いいたします。
【ご寄付にあたっての留意事項】
・ご寄付確定後の返金やキャンセルは、ご対応いたしかねますので何卒ご了承ください。
・寄付完了時に「応援コメント」としていただいたメッセージは、本プロジェクトの寄付獲得のPRのために利用させていただく場合があります。あらかじめご了承下さい。
・本プロジェクトのギフトのうち、【お名前掲載】に関するギフトの条件詳細については、 リンク先(https://readyfor.jp/terms_of_service#appendix)の「別添 支援契約について」の中にある「命名権、 メッセージの掲載その他これに類するリターン」をご確認ください。
・ 寄付金領収証のお名前は、ギフト送付先にご登録いただいたお名前となります。ご寄付後にアカウント情報を変更した場合でも、ご寄付時に入力したお届け先の宛名と住所は変更されません(個別にご連絡いただかない限り、原則としてご寄付時に入力いただいた宛名と住所に寄付金領収証をお送りさせていただくことになります)のでご注意ください。
・ページ内に使用している写真については、全て掲載の許可をいただいております。
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