トランプ米大統領は18日、訪問先の英国でスターマー首相と共同記者会見を行い、ロシアのプーチン大統領には「本当に失望した」と述べた。トランプ、スターマー両氏は、ウクライナでの戦争終結を目指す交渉に向け対ロ圧力の強化について話し合った。

  トランプ氏は首相別邸「チェッカーズ」での会見で、戦争終結に向け米国に一段の介入や対ロ圧力の強化を望むのであれば、同盟諸国はロシアからの石油購入をやめる必要があると主張。他の手段を通じてプーチン氏への圧力を検討することに前向きな姿勢を示しつつも、「ロシアから石油を買っている状況では動けない」として、同盟諸国によるロシア産エネルギーの購入停止が前提になるとの見方を示唆した。

  また、スターマー氏は一部の欧州諸国がロシア産エネルギーからの脱却を十分に進めていないと指摘。「これは欧州にとって大きな課題だろう。ロシアのエネルギーに過度に依存している欧州諸国がいくつもある」と述べた。

US President Donald Trump's UK Visit Shifts From Pomp to Politics and Investment

記者会見に臨むトランプ、スターマー両氏(9月18日)

Photographer: Neil Hall/EPA/Bloomberg

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  トランプ氏は米国に直接的な影響は及ばないとの認識を示したうえで、戦争終結への強いコミットメントを強調した。プーチン氏への不満を繰り返すトランプ氏は「彼には失望した。彼は多くの人々を殺している」と語った。

  スターマー氏によれば、会談では「ウクライナをさらに支援するために防衛力をどう強化し、プーチン氏に持続的な和平合意を受け入れさせるべく決定的に圧力を高めることができるか」などを協議したと述べた。

  スターマー氏は「ここ数日、プーチン氏は侵攻開始以降で最大規模の攻撃を仕掛け、その結果さらに多くの流血と罪のない市民の犠牲、そして前例のない北大西洋条約機構(NATO)空域侵犯を引き起こした。これが平和を望む者の行動でないことは明らかだ」と訴えた。

  さらに、プーチン氏が「実際に動く姿勢を見せた」のはトランプ氏の圧力があってこそだとし、トランプ氏介入が重要だとの認識を示した。

  一方、トランプ大統領は会見の大半で同盟国への不満を表明していたが、ロシア情勢をめぐって「近いうちに良いニュースがあるかもしれない」と述べる場面もあった。

 

原題:Trump Says Putin ‘Let Me Down’ After Meeting Starmer on Ukraine

(抜粋)

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