GLP-1薬で米国の死亡率最大6.4%低下も=スイス・リー

再保険会社スイス・リーは17日、肥満症治療に用いられるGLP―1受容体作動薬の普及により、2045年までに米国の年間死亡率が最大6.4%低下する可能性があるとの見方を示した。写真はイーライリリーの減量薬「ゼップバウンド」(左)と、ノボノルディスクの「ウゴービ」(2025年 ロイター/Hollie Adams、Brendan McDermid)

[フランクフルト 17日 ロイター] – 再保険会社スイス・リー(SRENH.S), opens new tabは17日、肥満症治療に用いられるGLP―1受容体作動薬の普及により、2045年までに米国の年間死亡率が最大6.4%低下する可能性があるとの見方を示した。デンマーク製薬大手ノボノルディスク(NOVOb.CO), opens new tabの「ウゴービ」や米同業イーライリリー(LLY.N), opens new tabの「ゼップバウンド」などGLP-1薬は近年、前例のない需要を享受しており、一部のアナリストは2020年代末までに年間合計売上高が1500億ドルに達すると予測している。

スイス・リーは自社調査に基づき、GLP-1薬が長期にわたり高頻度で使用され、かつ使用者が生活習慣も改善する状況では、2045年までに米国におけるあらゆる死因による死亡率(一定期間の死者数)が6.4%低下すると予測した。ただ、悲観的な仮定の下では、死亡率の減少幅は2.3%にとどまると結論付けた。

また英国における2045年の死亡率低下幅は、医薬品の使用と生活習慣の改善状況に応じて、1.8─5.1%と推定した。

スイス・リーは新たな減量薬が医療・生命保険を販売する企業に「重大な影響」を与えると指摘した。

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