英米が420億ドルのテック協定、エヌビディア・MSなど投資表明

 英国と米国はトランプ米大統領の訪英に合わせ、人工知能(AI)、量子コンピューティング、民生用原子力の分野で連携を強化する技術協定で合意した。写真はロンドン近郊の空港に到着したトランプ氏夫妻(2025年 ロイター/Chris Radburn)

[ロンドン 16日 ロイター] – 英国と米国はトランプ米大統領の訪英に合わせ、人工知能(AI)、量子コンピューティング、民生用原子力の分野で連携を強化する技術協定で合意した。マイクロソフト(MS)など米大手企業は英国に310億ポンド(420億ドル)を投資すると表明した。

英政府は「テック繁栄協定」について、医療向けAIモデルの開発、量子コンピューティング能力の拡大、民生用原子力プロジェクトの効率化など共同の取り組みが含まれ、両国の経済成長、科学研究、エネルギー安全保障を支援するものだと説明した。

スターマー英首相は協定が両国民の将来を形作り、成長と安全保障をもたらす可能性があると述べた。

米半導体大手エヌビディア(NVDA.O), opens new tabは英国全土に12万個の画像処理半導体(GPU)を投入すると発表した。同社としては欧州で過去最大の展開となる。

英国に拠点を置くエヌスケールと共同で、最大6万個の「グレース・ブラックウェル・ウルトラ」を導入する。エヌスケールは大規模AIインフラ投資計画「スターゲート」の英国部分で米オープンAIと協力するほか、マイクロソフトと提携して英国最大のAIスーパーコンピューターを構築する。

マイクロソフトは、クラウド・AIインフラの拡張、ロンドン北東部で構築するスパコンに総額220億ポンドを投資すると発表した。

グーグルはロンドン北部の新データセンターを含む50億ポンドの投資や、ディープマインド・プロジェクトを通じたAI研究への継続的な支援を表明した。

クラウドコンピューティングのコアウィーブ(CRWV.O), opens new tabは15億ポンドの出資を通じてエネルギー効率の高いデータセンターに資金を提供するとし、英国への総投資額は25億ポンドに達すると明らかにした。このほかセールスフォース(CRM.N), opens new tab、スケールAI、ブラックロック (BLK.N), opens new tab、オラクル(ORCL.N), opens new tab、アマゾン・ウェブ・サービス(AMZN.O), opens new tab、AIパスファインダーなどが数億ポンドから数十億ポンドの投資を表明した。

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Sam Tabahriti

Sam Tabahriti is a UK breaking news correspondent covering general and political news for Reuters. He has over five years of experience covering general news and three years covering business and legal news. He is also a keen cyclist and photography enthusiast.

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