[プロボ(米ユタ州) 16日 ロイター] – 米ユタ州の検察当局は16日、保守系政治活動家チャーリー・カーク氏射殺事件を巡り、タイラー・ロビンソン容疑者(22)を殺人や証拠隠滅など7件の罪で起訴した。犯行を自白するような内容のテキストメッセージなど、証拠の一部を公開し、死刑を求刑する方針を示した。

検察が示した文書によると、被告は事件後、同居していた交際相手とのテキストメッセージのやり取りで「自分がやった。ごめん」と打ち明けた。交際相手が理由を尋ねると、「彼(カーク氏)の憎しみにうんざりした。憎しみには交渉では解決できないものもあると」と返答し、1週間以上前から攻撃を計画していたと述べた。

また、犯行に使用し現場近くの茂みに隠したライフルが祖父のものだったとし、「ライフルを返さなかったら、父がどうするか心配だ」や「指紋が見つからないことを祈るしかない」と述べたという。

被告の交際相手は男性から女性への性転換中だったという。カーク氏は同性愛者やトランスジェンダーに対し否定的な立場だった。

カーク氏射殺事件の容疑者を起訴、検察当局 死刑求刑の方針

米ユタ州の検察当局は9月16日、保守系政治活動家チャーリー・カーク氏射殺事件を巡り、タイラー・ロビンソン容疑者(22、写真)を殺人など7件の容疑で起訴した。写真はユタ郡治安判事裁判所で撮影。同裁提供写真(2025年 ロイター)

起訴状によると、被告の母親は警察に対し、過去1年間で息子はより左派的になり、「同性愛者やトランスジェンダーの権利を支持する」ようになったと語った。

トランプ大統領の支持者だったカーク氏は10日、ユタ州オレムのユタバレー大学で行われたイベントで銃撃され、死亡した。被告は事件後逃走していたが、12日に自首した。

ロビンソン被告は16日午後、拘置所からオンライン形式で初出廷した。裁判官が起訴内容を説明し、死刑判決を受ける可能性があることを告げた際は無表情だったが、注意深く聞いているように見えた。

次回の公判は9月29日に予定されている。

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