都道府県が土地の価格を調べた「地価調査」が公表され、静岡県は、商業地で観光地の熱海市や都市部が需要をけん引し、主な3つの用途の調査地点での平均地価は17年ぶりに上昇に転じました。
「地価調査」は、都道府県が毎年7月1日時点の土地の価格を調べるもので、県内では610地点が対象となりました。
全体の平均変動率はプラス0.1%で、2008年以来、17年ぶりに上昇に転じました。
このうち、商業地の平均変動率はプラス0.7%で、2年連続で上昇しました。
商業地で最も上昇率が高かったのは、
▼JR熱海駅前の熱海市田原本町で、プラス17.1%でした。
去年、熱海市の宿泊客数は5年ぶりに300万人を上回るなど、首都圏からの観光客を中心に引き続き人気が高く、ホテルの開業や建設計画が多くあることなどが要因となっています。
また、商業地で最も高かったのは、
▼JR静岡駅北側の繁華街にある静岡市葵区呉服町2丁目で、1平方メートルあたり148万円でした。
一方、住宅地の平均変動率はマイナス0.1%で、17年連続で下落しましたが、去年よりも減少幅は縮小しました。
住宅地で最も上昇率が高かったのは、
▼駿府城公園の北東にある静岡市葵区城東町のプラス4.5%でした。
静岡市の中心市街地に近い利便性の良さや、閑静な場所にあることなどが評価されたことが上昇につながったということです。
また、住宅地で最も地価が高かったのは、
▼駿府城公園の西側にある静岡市葵区西草深町で、1平方メートルあたり32万8000円でした。
調査にあたった不動産鑑定士の芝口直樹さんは、「熱海市は宿泊者数は増えているものの、伸びは頭打ちになってきたという印象はあるが、首都圏からの需要が続くかぎり地価は上がるのかなと思う」と述べました。
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