米連邦最高裁のリベラル派、ソトマイヨール判事(写真)は16日、米国民が大統領と王の違いを理解する必要があるという見解を示した。2023年10月撮影(2025年 ロイター/Jonathan Ernst)
[ニューヨーク 16日 ロイター] – 米連邦最高裁のリベラル派、ソトマイヨール判事は16日、米国民が大統領と王の違いを理解する必要があるという見解を示した。さらに、民主主義制度、個人の権利、法の支配に関し、国民の間に見られる知識差に懸念を表明した。
ソトマイヨール氏は、学生や判事らを対象にニューヨーク大学ロースクールで行った公民教育の向上に関する講演で「われわれは王と大統領の違いを理解しているだろうか」と疑問を呈し、「初めから理解されていれば、人々が何をしてよいのか、何をすべきでないかということについて、民主主義において何が重要であるか、より多くの情報が得られていたと思う」と述べた。
トランプ大統領の名前には言及しなかった。
トランプ大統領は2期目就任以降、連邦政府の再編や移民取り締まり、多様性プログラム廃止、自身の敵とみなした相手への攻撃、広範囲にわたる関税導入など、大統領権限の限界を試している。
トランプ氏が2020年米大統領選の敗北を覆そうとした罪で起訴された裁判で、最高裁が昨年7月、在職中の公的な行為について「免責特権」を認める判断を下した際、ソトマイヨール判事は反対意見で「あらゆる公的権限の行使において、大統領は法を超越した王になった」と批判していた。
最高裁の判事は現在、保守派6人、リベラル派3人となっている。
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