平子さんの多彩な作品が並ぶ会場(中西弘之撮影)
国内外で活躍する岡山市出身の美術家平子雄一さん(42)の個展「ORIGIN」(岡山県立美術館、RSK山陽放送、合同会社FISHERMAN、山陽新聞社主催)が16日、同市北区天神町の県立美術館で開幕した。「人と自然の共存関係」がテーマのカラフルな作品を訪れた人たちが楽しんでいる。
平子さんは英ウィンブルドン芸術大を卒業し、アジアや欧米で作品を発表。2020年に岡山県「I氏賞」大賞を受賞、23年に開館した岡山芸術創造劇場ハレノワ(岡山市)に2作品が常設展示されている。
今回の展覧会は「瀬戸内国際芸術祭2025」と連携して開催。頭部が木になった人物、草花、楽器などを描いた絵画や立体作品、数百点が会場を埋め尽くす。縦3.3メートル、横2.5メートルの絵を4枚組み合わせた新作「Lost in Thought:Origin」には懐かしい山里の風景や人工物に囲まれた人が描かれ、過去と未来を想像させる。
初日に開会式があり、平子さんは「画家になろうと決めて30年がたち、たくさんの縁に恵まれてやっとここまできた。今できる最大限の展示を見ていただきたい」とあいさつ。平子さん、伊原木隆太知事、物部一宏RSK山陽放送社長、桑原功山陽新聞社社長ら9人がテープカットした。
11月9日まで。9月29日、10月6、14、20、27日、11月4日休館。
(中浜汐里)
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