スパイクを打つ石川祐希(AP)

スパイクを打つ石川祐希(AP)



<バレーボール・世界選手権男子:日本0-3カナダ>◇15日◇1次リーグ◇第2戦◇マニラ


世界ランキング7位の日本が、1次リーグで姿を消した。同9位のカナダにセットカウント0-3で敗戦。13日のトルコ戦に続き、ランキング下位チームからまさかの2戦連続ストレート負けを喫した。エース石川祐希(29=ペルージャ)が、最後まで状態を上げることができず。銅メダルを獲得した1974年以来51年ぶりの表彰台を目指したが、17日のリビア戦を前に決勝トーナメント(T)進出の道が断たれた。

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予想だにしない惨敗だった。第1、2セット(S)は中盤にサーブで攻められ、我慢しきれずに連続で大量失点。終盤に反撃を見せたものの、あと1歩及ばずに逃げ切られる。初戦トルコ戦と完全に同様の負けパターンだった。第3Sは石川の代わりにセット頭から起用された大塚が気を吐いたが、時既に遅し。まさかの2連敗で決勝T進出を逃した。石川のアタック得点はわずか1点のみ。主将は「力がないチームだと改めて感じた」と唇をかんだ。

アタッカー西田、セッター関田らが今季の代表活動を休養。ネーションズリーグで銀メダルを獲得し、パリ五輪で善戦した昨季の中心メンバーから約半数が入れ替わった。新たに加わったセッターとのコンビネーションの精度やセンターラインの攻撃など課題が露呈。合宿を通して見直してきたはずだったが、最後まで改善は見られなかった。「1人1人が成長しないといけない。何もできずに終わった」と石川。悔しさと危機感をあらわにした。

大会前から兆候はあった。直前に行われたイタリアとの壮行試合では、リベロ山本が暗さを指摘。石川も同調し、「1人2人違うだけでも雰囲気はがらりと変わる。もっと締まった雰囲気でプレーすることが今のチームには必要」と説いていた。だが、この日も選手の表情は終始硬いまま。昨季見られたような劣勢をも楽しむムードはなかった。

最終リビア戦は、28年ロサンゼルス五輪の出場権がかかるアジア選手権を控えた来季へ向け、仕切り直すための一戦となる。「この一戦にどう向き合っていくか」と石川。目指すべき場所へ、光明を見つける。

【世界バレー】日本男子2連敗で予選敗退、カナダに0-3完敗 51年ぶりメダル叶わず/詳細






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