スイス金融大手UBSが、同国政府による新資本規制への対応として、米国へ拠点を移すことを検討している。米紙ニューヨーク・ポストが14日報じた。ルツェルンで2024年6月撮影(2025年 ロイター/Denis Balibouse)
[ベルリン 14日 ロイター] – スイス金融大手UBS(UBSG.S), opens new tabが、同国政府による新資本規制への対応として、米国へ拠点を移すことを検討している。米紙ニューヨーク・ポストが14日報じた。
同紙によると、UBS幹部がトランプ米政権高官と面会し、米金融機関の買収や合併を含む戦略の転換を準備している。
UBSのセルジオ・エルモッティ最高経営責任者(CEO)は11日、米ブルームバーグTVのインタビューで「われわれはスイスに拠点を置く成功したグローバル銀行として業務を継続したい」と強調。スイスや世界中の顧客に多くを提供できると説明した。
一方、エルモッティ氏は政府による新規本規制は懲罰的でやり過ぎだと批判し、株主やステークホルダーの利益をどう保護するかを考える必要があると述べた。「だが、いかなるシナリオやわれわれの対応についてもコメントするには時期尚早だ」とも語った。
スイス政府は6月、UBSによるクレディ・スイス買収を受け、新規制を提示。UBSは、260億ドル超の中核的資本を上乗せする必要が生じる可能性がある。ロイターは7月、関係者の話として、資本規制への対応でUBSがスイスからの本社移転を検討する必要性が高まっていると報じた。 別の関係者は、ロンドンも候補地だとしている。
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