上板町議会で9月12日、阿波市と計画を進めている新ごみ処理施設の予算案の審議のやり直しが行われ、予算案は11日と同様、賛成少数で否決されました。

一方で町長は改めて、地方自治法などを根拠に予算を執行する考えを示しました。

予算案は、上板町が阿波市と計画を進めている新ごみ処理施設の施設整備に関するもので、約4400万円を計上しています。

この予算案をめぐっては11日、「整備費や運営費について説明が不十分」などの反対意見があり、賛成少数で否決。

その後、松田町長が再議を求めました。

そして12日、審議のやり直しが行われました。

2度目の採決の結果・・・。

(坂東 泰幸 議長)
「賛成の方は起立願います」
「起立少数です。よって原案の通り否決されました」

再び予算案は否決。

しかし松田町長は、閉会のあいさつで次のように述べました。

(上板町・松田卓男 町長)
「地方自治法第177条の第2項の規定にある、『町長は義務的経費を支出することができる条項』を適用して、(新ごみ処理施設整備の負担金を)組合の議決に基づいて支出をさせていただきたい」

今回の予算が、人件費や扶助費などと同じく「義務的経費」にあたると見解を示し、地方自治法を根拠に、町長の職権で支出することを宣言しました。

(上板町・松田卓男 町長)
「この事業は町民の為に欠かすことができない事業」
「否決という結果になりましたけど、十分精査をしてこの決断に至った」

(予算案に反対・富永志郎 議員)
「3回目でよ、否決は。伝家の宝刀を抜かれたら太刀打ちできない」

(予算案に反対・乾 崇 議員)
「説明がないから、おかしい」
「(組合は整備費や運営費について)根拠を全く説明しないからね」
「これから続いて議会で否決されたら、町長の権限で支出するということになれば」
「上板町の為には(広域ごみ処理から)脱退も考えなければならないと考えている。」

12日の上板町の動きを受け、阿波市の町田寿人市長は、四国放送の取材に対し「上板町長の気持ちは受け止めた。18日の議会最終日、市議会に私の意向を伝え、広域ごみ処理の枠組みを決めたい」とコメントしています。

WACOCA: People, Life, Style.