ニューヨーク大学スターン経営大学院のヌリエル・ルービニ教授(写真:CQ Roll Call/ニューズコム/共同通信イメージズ)
破滅博士「トランプノミクス下でも米国経済は繁栄する」
[ロンドン発]世界金融危機を予言し“破滅博士”の異名を取る米ニューヨーク大学スターン経営大学院のヌリエル・ルービニ教授は識者ネットワーク「プロジェクト・シンジケート」に「トランプノミクスにもかかわらず米国経済は繁栄する」(8月6日付)と寄稿している。
「ドナルド・トランプ米大統領の経済政策がスタグフレーションを引き起こす可能性があることは疑いの余地がないが、米国は人類史上最も重要な技術革新の中心に位置している。これらの技術革新は軽率な貿易政策やその他の政策コストをはるかに上回る利益をもたらす」という。
「関税戦争や移民排斥は米国と世界経済の景気後退を招き、米国例外主義は終焉を迎える」「米国の財政赤字と経常収支赤字は持続不可能になり、ドル覇権は幕を閉じる。そしてドルは時間とともに急激に下落する」という見方が支配的なだけに、破滅博士の見立ては意外だった。
トランプ氏が「TACO(Trump Always Chickens Out、最後には常におりる)」なおかげで、米国経済は痛みに耐えられ、完全なリセッションではなく、潜在成長率を下回る成長リセッションに留まるとルービニ教授はみる。もう一つは世界を圧倒する米国のテクノロジーの優位性だ。
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