トランプ政権、難民申請者の権利大幅制限を国連で提唱へ=文書

 9月12日、米トランプ大統領の政権は今月の国連関連のイベントで、難民が庇護を求める権利を大幅に縮小し、第2次世界大戦後に築かれた人道保護の枠組みを再構築するよう提唱する方針だ。7月20日、ホワイトハウスで撮影(2025年 ロイター/Al Drago)

[ワシントン 12日 ロイター] – 米トランプ大統領の政権は今月の国連関連のイベントで、難民が庇護を求める権利を大幅に縮小し、第2次世界大戦後に築かれた人道保護の枠組みを再構築するよう提唱する方針だ。ロイターが入手した文書で明らかになった。

国務省報道官によると、米国が提案する新たな枠組みの下では、難民申請者は希望する受け入れ国ではなく「最初に入った国」で保護を申請することが求められる。保護は一時的なものとし、受け入れ国が本国情勢の改善状況を踏まえて帰還可能かどうかを判断する。これは米国や他の地域で運用されてきた従来の難民保護の考え方からの大きな転換となる。

文書は移民を「21世紀における世界の決定的な課題」と位置づけ、現行の保護制度が「経済移民を可能にするために日常的に悪用されている」と主張。世界規模の移民対応を改革し、庇護申請の権利を大幅に制限するよう求めている。

9日に開かれた国務省人口・難民・移民局の会合メモによれば、トランプ政権の難民担当高官のスペンサー・クレティアン氏は、数十年にわたる国際的な合意を同政権が置き換え、「新たな枠組みを構築する」ことを目指すと述べた。

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Ted Hesson

Ted Hesson is an immigration reporter for Reuters, based in Washington, D.C. His work focuses on the policy and politics of immigration, asylum and border security. Prior to joining Reuters in 2019, Ted worked for the news outlet POLITICO, where he also covered immigration. His articles have appeared in POLITICO Magazine, The Atlantic and VICE News, among other publications. Ted holds a master’s degree from the Columbia University Graduate School of Journalism and bachelor’s degree from Boston College.

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