
9月11日、欧州連合(EU)欧州委員会のヨルゲンセン委員(写真)はライト米エネルギー長官とブリュッセルで会談した後で、EUがロシアからの石油・天然ガス輸入をゼロにする目標期限として2028年1月を維持する姿勢を改めて示した。コペンハーゲンで5日撮影(2025年 ロイター/ Tom Little)
[ブリュッセル 11日 ロイター] – 欧州連合(EU)欧州委員会のヨルゲンセン委員(エネルギー・住宅担当)は11日、ライト米エネルギー長官とブリュッセルで会談した後で、EUがロシアからの石油・天然ガス輸入をゼロにする目標期限として2028年1月を維持する姿勢を改めて示した。
EUが現在正式な法制化に向けて加盟国、欧州議会と協議している計画では、来年から短期契約の禁止を開始し、ロシア産石油・ガス輸入を段階的に縮小して、28年1月には完全に停止する。
ただ米国はもっと早期にロシアからのエネルギー輸入を打ち切るようEUに迫っている。
こうした中でフォンデアライエン欧州委員長は10日、EUが新たな対ロシア制裁の一環としてロシア産化石燃料の輸入停止時期を早めることを検討中と述べたが、具体的な方法は明らかにしていない。
一方ヨルゲンセン氏は、ライト氏との会談で制裁問題は議論されなかったと説明。自身としては28年までのエネルギー輸入停止計画の法制化をできるだけ速やかに加盟国および欧州議会に承認してもらう取り組みに集中すると付け加えた。
ヨルゲンセン氏は「これは非常に野心的な計画だ。それと同時にロシアに圧力をかける別の手立てが可能であれば、当然喜んで実行する」と強調した。
また同計画は域内におけるエネルギー価格上昇や供給問題を発生させないように設計されていると語り、欧州が米国からより多くの液化天然ガス(LNG)を購入する必要性にも言及した。
EUは第19次の対ロシア制裁を策定中で、複数の外交官によると早ければ12日にも提案される可能性がある。
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