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2025.09.12 08:00

UchuBizスタッフ

 アストロスケール(東京都墨田区)は9月11日、大型衛星デブリを対象とする接近・観測ミッション「ISSA-J1(In-situ Space Situational Awareness-Japan 1)」の打ち上げ契約を、インド政府宇宙庁傘下の商用宇宙ビジネス企業であるNewSpace India Limited(NSIL)と締結したと発表した。

 2027年春に、インド東部のサティシュ・ダワン宇宙センターから極軌道打ち上げロケット「PSLV」で打ち上げられる予定。日本でPSLVによる専用打ち上げを調達した事例は初だという。

 ISSA-J1 は、スタートアップなどによる研究開発を促進する国の制度「SBIR」の一環として、文部科学省・中小企業イノベーション創出推進事業(SBIRフェーズ3基金事業)宇宙分野の補助事業者として採択されたもので、「軌道上の衛星等除去技術・システムの開発・実証」を目的としている。

 大型の衛星2機を対象デブリとして、近傍で撮像・診断する衛星であるISSA-J1の開発は、現在設計の最終段階にあり、運用準備やフライト品コンポーネントの製作を開始しているという。打ち上げまでに衛星システムの組み立てと試験を実施する予定。

 アストロスケール代表取締役社長の加藤英毅氏は「今回のNSILの選定は、約1年にわたり10社以上の打上げ会社を、技術面、実績面、価格面などで入念に評価した結果となる。PSLVはこれまで約60機を成功裡に打ち上げた、世界でも有数の低軌道用ロケット」だと評価した。

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