
メキシコのエブラルド経済相は10日、中国および他のアジア諸国からの自動車関税を50%と、従来の20%から引き上げる方針を明らかにした。ドローンから撮影した中国江蘇省南京の港。6月撮影(2025年 ロイター/cnsphoto via REUTERS)
[メキシコ市 10日 ロイター] – メキシコのエブラルド経済相は10日、中国および他のアジア諸国からの自動車関税を50%と、従来の20%から引き上げる方針を明らかにした。
政府は雇用を守ることが目的だと説明したが、アナリストは米国をなだめることが狙いと指摘した。米政府は中南米諸国に対し中国との経済関係を制限するよう圧力をかけている。
経済省によると、今回の措置では繊維、鉄鋼、自動車など複数分野の輸入品に様々な程度の関税を課す。520億ドル相当の輸入品に影響が出る。
記者団から中国に対する輸入関税について問われたエブラルド氏は、「われわれは、認められる最大水準まで関税を引き上げるつもりだ」と説明。「一定レベルの保護がなければ、競争することはほぼ不可能だ」と述べた。
エブラルド氏は、今回の措置は世界貿易機関(WTO)が定める制限の範囲内で実施され、メキシコの雇用を守るのが目的だと指摘。中国車が「基準価格を下回る」価格でメキシコ市場に流入しており、特に軽自動車と自動車部品部門が影響を受けていると述べた。
中国外務省報道官は11日の定例会見で、他国からの強制や「様々な口実」の下で課される制限に断固として反対するとした上で、メキシコには世界経済の回復と貿易発展に向けて中国と協力してほしいと発言。「実際の状況に応じて自国の権利と利益を断固として守る」と述べた。
メキシコ政府の計画は、与党連合が過半数を占める議会の承認が必要となる。
経済省の文書によると、関税はメキシコと貿易協定を結んでいない国が対象。特に中国、韓国、インド、インドネシア、ロシア、タイ、トルコに影響が出る。
文書によると、全輸入品の8.6%に影響が及び、製造業などでリスクにさらされていた32万5000人の雇用を守ることになる。
鉄鋼、おもちゃ、オートバイに対する35%の関税も盛り込まれている。繊維製品には10%から50%の関税を課す。
CSISアメリカズ・プログラムのマリアナ・カンペロ氏は「米国は中国がメキシコを裏口として使うことを許さないだろう」と指摘。メキシコの対中貿易赤字は過去10年で倍増し、昨年1200億ドルに達したと述べた。
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