9月10日はWHO=世界保健機関が定める「世界自殺予防デー」です。
京都市では、悩んでいる人への声のかけ方などを紹介した展示が行われているほか、大学生が利用する市のアプリにメッセージが送られ、悩みを抱え込まず、人に話すよう呼びかけが行われました。

9月10日はWHOが定める「世界自殺予防デー」で、日本でも、10日から16日までが「自殺予防週間」と定められ、京都府内でさまざまな啓発が行われています。

このうち京都市役所では、現状や、悩んでいる人への対応などを紹介したパネルが展示されています。

この中では、身近な人が悩んでいるときの対応として、周りの人が「眠れていますか?」とか、「何か力になれることはない?」などと、ふだんと同じように声をかけることが大切だと紹介されていました。

京都市では、去年(令和6年)1年間に自殺で亡くなった人は196人に上り、全国では10代から30代の死因として、「自殺」が最も多くなっています。

このため京都市では、若い世代への呼びかけに力を入れていて、大学生などに向けてさまざまな情報を配信している京都市のアプリの利用者全員に10日、一斉にメッセージが送られました。

メッセージには、「ちょっと休もう。つらい時は弱音を吐いたっていい。誰かに話を聞いてもらいませんか」などと書かれていて、相談先の電話番号も紹介されていました。

「京都市こころの健康増進センター」相談援助課の上田遥香さんは「すぐに解決しないかもしれないが、1人で抱え込まずに勇気を出して相談してもらいたい。誰かに話してみると気持ちが整理され何かヒントが得られることもあると思う」と話していました。
 
【京都府と京都市 電話相談窓口】
京都府と京都市では、相談者の悩みを聞き、専門機関に関する情報提供なども行う電話相談窓口を設けています。

▼京都府の「京都府自殺ストップセンター」は、電話番号0570−783−797で24時間、受けつけています。

▼京都市の「きょう こころ ほっとでんわ」は、電話番号075−321−5560で、年末年始を除く平日午前9時から午後4時までの間、相談を受けつけています。

京都市の窓口では、身近な人を亡くした「自死遺族」からの相談も受けつけているということです。

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