ポーランド、領空侵犯の無人機撃墜 ウクライナ攻撃中のロシア機か

 9月10日、 ポーランドはドローン(無人機)が領空に入ったため撃墜したと発表した。写真は同日、事態を受けワルシャワで緊急会議をを招集するトゥスク首相(2025年 ロイター/Kacper Pempel)

[ワルシャワ 10日 ロイター] – ポーランドは10日、ドローン(無人機)が領空に入ったため撃墜したと発表した。ポーランドと北大西洋条約機構(NATO)の防空部隊を緊急発進し撃墜したとし、「市民の安全を脅かす侵略行為」と非難した。当時、ロシア軍がウクライナ西部を空爆していた。

ポーランド軍司令部は、ロシア軍がウクライナ西部を攻撃している間に「無人機型物体」が領空を繰り返し侵犯したと説明した。レーダーで10機以上を検知し、領空に入ったドローンを撃墜したと述べた。作戦は終了したとした。

ワルシャワにあるポーランド最大のショパン空港は、数時間にわたり離発陸を停止したが、その後再開した。

ロシア国防省はロイターのコメント要請に応じていない。NATOもコメントを発表していない。

CNNのケイトリン・コリンズ記者は9日、ルビオ米国務長官がロシアの無人機によるポーランド上空飛行に関する報道について説明を受けたと述べた。国務省のコメントは得られていない。

2022年のロシアによるウクライナ侵攻開始以来、ウクライナと国境を接するポーランドやルーマニアではロシアの無人機が領空内に飛来することが何度か起きている。ただ撃墜すれば人的物的被害が発生する恐れがあり、ロシアとNATOの緊張を高める可能性があるとして、撃墜はしていなかった。

ウクライナ空軍によると、0315GMT(日本時間午後0時15分)時点で、ポーランドと国境を接する西部ボリン、リビウ両州を含むウクライナ全土で数時間にわたり空襲警報が発令されていた。

ウクライナのシビハ外相は、今回の事案はプーチン大統領が戦争を拡大し西側を試していることを示すとXで指摘。「弱い対応はロシアを一段と挑発し、ロシアのミサイルやドローンが欧州のさらに内部まで飛んでくることになる」と述べた。

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