結婚式の場で、初めて将来の夫・妻と会うことも多いそう(写真はイメージ)【写真:PIXTA】
国によって異なる結婚事情。人口が中国を抜いて世界1位になり、経済成長が目覚ましいインドでは、現在も多くの人がお見合い結婚を選択しているそうです。インド研究家で旅するライターの中谷秋絵さんが、実際に出会ったインド人のエピソードや結婚観について紹介します。
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お見合い結婚が主流のインド 近年はオンラインでマッチング
インドでは、現在もお見合い結婚が主流です。直近の調査(2018年)によると、16万世帯以上を対象に実施された調査では、インド人の既婚者の93%がお見合い結婚であると回答。恋愛結婚はわずか3%にとどまります。
インドでお見合い結婚が多い理由は、いくつか考えられます。国民の8割を占めるヒンドゥー教徒に同じカーストでの結婚を希望する人が多いことや、結婚は個人間のものではなく「家同士」のものだと考える人が多いことなどです。そのため、親が子どもの結婚相手を決めることが今も一般的です。
1950年に制定されたインド憲法で、カーストによる差別が禁止されました。しかし、カースト制度そのものや慣習は、今も社会に根づいているといわれています。
街のあちこちにヒンドゥー教の神様がいる【写真:中谷秋絵】
では、インド人の親たちは、どのようにして相手を探しているのでしょうか? 結婚相談所や婚活サイト、新聞のお見合い相手募集広告、親族間での相談など、さまざまな方法で子どもにふさわしい相手を探します。
近年は、オンラインのマッチングサービスが急速に普及しているようです。そして、最終的にはインド占星術で相性をチェックするといわれています。
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