東日本大震災と、東京電力福島第一原発の事故の発生から14年半となる福島の復興の状況を、データから見るシリーズ、「データで見る震災・原発事故」。
3回目は、県内で出た除染廃棄物の現状についてです。
原発事故のあと除染で取り除かれた土などは、双葉町と大熊町にまたがる中間貯蔵施設に保管されています。
搬入開始からことしで10年を超え、先月末までに搬入された量は1413万立方メートルにのぼります。
これには、ことし7月末時点の、帰還困難区域のうち住民の帰還意向を把握して解除を進める「特定帰還居住区域」の除染で出た1万8427立方メートルなども含まれています。
政府は先月末、福島県外での最終処分を着実に実施していくため、今後5年程度で取り組むロードマップを決定し、そのなかで、今月からは、東京・霞が関の中央省庁で再生利用を始めたうえで、地方の出先機関などでの利用も検討するとしています。
最終処分については、2030年ごろに県外の候補地の選定や調査を始めるとしていますが、国がロードマップに沿った取り組みを着実に行い、全国で理解醸成を進めることができるのか、また、最終処分の見通しを実感できる状況を示せるのか、課題となっています。
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