NY外為市場=ドル上昇、米インフレ指標待ち 雇用減速への反応は限定的

ニューヨーク外為市場では、ドルが円を除く大半の主要通貨に対し上昇。2022年7月撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic)

[ニューヨーク 9日 ロイター] – ニューヨーク外為市場では、ドルが円を除く大半の主要通貨に対し上昇。週内に発表される米主要インフレ指標を控え、ポジションを固める動きが出た。

10日には米卸売物価指数(PPI)、11日には消費者物価指数(CPI)がそれぞれ発表される。トランプ政権による関税措置の物価への影響が示されるか注目される。

米労働省労働統計局(BLS)が9日発表した統計によると、今年3月までの1年間の国内雇用創出が従来の推計より91万1000人少なかったことが分かった。 もっと見る

同統計を受け、ドルは一時下落。しかし、為替市場の反応はおおむね限定的だった

終盤の取引で、ユーロ/ドルは0.5%安の1.1707ドル。

主要通貨に対するドル指数は一時7週間ぶり安値に沈んだものの、その後切り返し、0.4%高の97.78。

ブラウン・ブラザーズ・ハリマンのシニア市場ストラテジスト、エリアス・ハッダッド氏は、ドルがこの日上昇したものの、米連邦準備理事会(FRB)がハト派色を増す中、ドルが「新たな循環的な安値を付ける可能性がある」と指摘。「金融政策は適度に引き締め的で、FRBが物価安定よりも最大雇用の責務を優先するだろう。そのため、ドルのいかなる上昇も、もしくはいかなる安心感による上昇も、持続可能ではない」と述べた。

米金利先物は、来週の連邦公開市場委員会(FOMC)での0.25%ポイント利下げの確率を92%、0.5%ポイント利下げの確率を8%と織り込んだ。

ポンド/ドルは0.5%安の1.3521ドル。資源国通貨の豪ドル、ニュージーランドドル、カナダドルも軒並み対米ドルで下落した。

11日に開かれる欧州中央銀行(ECB)理事会も注目される。市場では、金利据え置きが広く予想されている。

表はLSEGデータに基づいています
※外為市場

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