公開日時 2025年09月09日 07:14更新日時 2025年09月09日 12:15

国際通り騒然、ホテルで父親刺され死亡 「叫び声聞こえず」家族で宿泊か 沖縄
規制線が張られたホテルを不安そうに見る通行人ら=8日午後7時12分、那覇市牧志の国際通り(喜瀬守昭撮影)

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琉球新報朝刊

 那覇市の国際通り中間地点付近に立つホテル出入り口に突如、物々しく規制線が張られた。国内外から訪れる観光客らで華やかな賑(にぎ)わいを見せる夕方の通りは一変、騒然とした空気に包まれた。

 県警によると、殺人未遂容疑で逮捕された男(20)と被害者で父親の男性(46)は、家族と県外から訪れホテルで宿泊していたとみられる。消防から110番通報を受け、駆け付けた警察官がホテル内にいた容疑者を発見した。事件現場付近からは凶器とみられる刃物1本が押収された。男性の腕には抵抗した際にできる防御創とみられる傷も確認されているという。県警は事件の経緯など詳しく調べている。

 国際通り沿いはパトカーや消防車両がずらりと並び、現場検証に当たる捜査員や宿泊客がホテル出入り口を行き交う様相が続いた。

 ホテル付近の衣服店で働く40代女性によると、救急車や消防車が現場に駆け付けた後、けたたましくサイレン音を響かせた多数のパトカーが次々と到着した。事件当時は接客対応をしていたという女性は、「叫び声などは何も聞こえなかった」と語った。

 事件を聞きつけて現場を見に来た、通り沿いの店舗勤務の50代男性は、ブルーシートで囲われた状態で人が救急車に担ぎ込まれる様子を見たという。「『何だろう』と多くの人が集まり騒然としていた」と振り返り、「観光の中心地なので、今後のイメージも気になる」と不安視した。

 友人5人と観光で来県していた千葉県の大学生(19)は事件があったホテルでチェックインを終え、通りに出ようとしたところで出入り口の規制線に気づいた。「沖縄は大きな事件のイメージはなかったので驚いている。今夜は鍵をしっかり閉めて寝たい」と話した。

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