フランスも首相辞任へ、議会が内閣信任投票を否決 政治危機が深刻化

フランスの国民議会(下院)は8日、バイル内閣の信任投票を実施し、反対多数で否決した。写真はバイル仏首相(左)とマクロン大統領。パリで5日撮影(2025年 ロイター/Christophe Ena/Pool via REUTERS)

[パリ 8日 ロイター] – フランスの国民議会(下院)は8日、バイル内閣の信任投票を否決した。反対票は364票、賛成票はわずか194票だった。バイル氏は9日にマクロン大統領に辞表を提出する見通しという。

バイル氏は9カ月前に首相に就任したばかりだが、膨らみ続ける国家債務の抑制策を巡り政党間の対立が深刻化していた。

マクロン大統領は、2年弱で5人目の首相探しを強いられることになる。大統領府は数日以内に首相を任命すると発表した。

マクロン氏は次期首相に、自らの中道少数与党や保守派から候補者を指名することもできるが、それは安定した連立を築けなかった従来路線を踏襲することになる。いかなるシナリオでも、次期政権が議会で過半数を獲得する可能性は低い。最終的に、危機脱出の唯一の道は総選挙の実施だと判断するかもしれないが、これまでのところ、極右政党の国民連合(RN)や急進左派の「不服従のフランス(LFI)」からの解散を求める声には抵抗している。

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