中国当局、証監会前トップを規律・法律違反で調査

9月6日、中国国家監察委員会は株式市場を監督する中国証券監督管理委員会(証監会)の前主席の易会満氏(写真)を規律・法律違反の疑いで調査していると発表した。北京で2019年3月撮影(2025年 ロイター)

[6日 ロイター] – 中国国家監察委員会は6日、株式市場を監督する中国証券監督管理委員会(証監会)の前主席の易会満氏(60)を規律・法律違反の疑いで調査していると発表した。金融監督に絡んだ汚職の可能性がある。

国家監察委は公式ウェブサイトで易氏が調査を受けているとし、「重大な規律違反と法律違反の疑いがある」と説明。証監会は公式サイトで、易氏に対する今回の措置は中国共産党の「汚職を絶対に容認しない」姿勢を示すものであり、「反腐敗闘争は最後まで貫徹される」という強いメッセージを発したとの声明を出した。

易氏のコメントは得られなかった。

易氏は1985年に中国工商銀行<601398.SS>に融資担当として入行し、董事長(会長)などを歴任。2019年1月から24年2月まで国務院の直属機関である証監会の主席を務めたが、国内株式市場が5年ぶりの安値を付けたことを背景に突然解任された。後任には現職の呉清氏が就いている。

易氏は現在、共産党中央委員として国政助言機関の人民政治協商会議の経済委員会副主任を務めている。

ロイターは5日に情報筋の話として、易氏が調査のため連行されたと報じていた。

中国当局は近年汚職の取り締まりを強化しており、中国人民解放軍の最高意思決定機関である中央軍事委員会委員だった苗華氏らが調査を受け、苗氏は委員を解任された。

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James Pomfret

James Pomfret is a Special Correspondent for Reuters covering politics and policy in Asia, with a specialization on China, Hong Kong and Taiwan. A two-time Pulitzer finalist, his multimedia career has spanned print, radio, TV and photography. His reporting includes “The Revolt of Hong Kong” – an investigative series he helped lead that was a Pulitzer finalist for International Reporting in 2020, and a series on China’s weaponization of the rule of law against its critics that won a 2023 SOPA award.

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