公開日時 2025年09月08日 05:00

防衛相「南西守り堅固に」 オスプレイに抗議も 佐賀駐屯地式典
陸上自衛隊の佐賀駐屯地から滑走路へ向かう輸送機V22オスプレイ(手前)=7日午前、佐賀市(共同通信社ヘリから)

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琉球新報朝刊

 陸上自衛隊は7日、輸送機V22オスプレイが移駐された佐賀駐屯地(佐賀市)で開設記念式典を開いた。中谷元・防衛相は隊員への訓示で、九州・沖縄の防衛体制の重要性に触れ「駐屯地開設で迅速な(部隊)展開を可能とする体制が整った。南西の守りをより堅固にするものだ」と述べた。
 式典に出席した佐賀県の山口祥義知事はあいさつで「安全性を追求し説明責任を果たしていく真摯(しんし)な姿勢が大切だ」と訴えた。
 駐屯地前では配備に反対する佐賀県民のほか、近隣の福岡や熊本の住人を含む数十人が集まり、「オスプレイいらない」などと声をあげた。
 駐屯地は7月に開設した。隊員数は約420人で隣接する佐賀空港の滑走路を使用している。木更津駐屯地(千葉県)からのオスプレイ全17機の移駐は8月に完了し、既に訓練が始まっている。
 防衛省はオスプレイを九州、沖縄の防衛力を強化する「南西シフト」の主力装備品と位置づけるが、米軍機の死亡事故などが相次ぎ、安全性への懸念は根強い。主任務は離島防衛専門部隊「水陸機動団」(長崎県)の輸送で、今後、連携訓練を進める。

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