ベッセント米財務長官は、米国と欧州がロシアに対する新たな制裁と二次関税を協議しており、ロシア経済の「崩壊」がプーチン大統領をウクライナとの和平交渉に導くとの考えを示した。

  ベッセント氏はNBCとのインタビューで、「米国はロシアへの圧力を強化する準備を進めている。だが、そのためには同盟国である欧州の協調が不可欠だ」と語った。ベッセント氏によると、トランプ大統領とバンス副大統領は5日にフォンデアライエン欧州委員長と協議しており、その後ベッセント氏も同委員長と制裁について協議した。

  ベッセント氏は「今は、ウクライナ軍がどれだけ持ちこたえられるのかと、ロシア経済がどれだけ耐えられるかの競争だ」と指摘。「米国と欧州連合(EU)が制裁をさらに強化し、ロシア産原油を購入している国に対する二次関税も拡充できれば、ロシア経済は完全に崩壊し、プーチン大統領を交渉の場に引き出すことができる」と語った。

  ロシアには既に米欧による強力な制裁が課されているが、同国はインドなどを新たな原油・天然ガスの輸出先として確保してきた。

  ロシアのウクライナ侵攻から4年近くが経過する中、トランプ大統領が掲げていた交渉による早期の戦争終結計画は、先月アラスカで行われたプーチン大統領との首脳会談後に頓挫した。その後もロシア軍は攻勢を強めており、7日には首都キーウにあるウクライナ政府の主要施設を攻撃。戦闘の深刻な激化と受け止められている。

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原題:Bessent Says Russian Economic Collapse Can Bring Putin to Table(抜粋)

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