みずほフィナンシャルグループ(FG)が進めているインドの投資銀行アベンダス・キャピタルの買収交渉が暗礁に乗り上げたと、事情に詳しい関係者が明らかにした。評価額や、米プライベートエクイティー(PE、未公開株)投資会社KKRの適切な出資引き揚げの選択肢を巡る相違が障害になっているという。
ブルームバーグ・ニュースは6月、みずほがアベンダスの過半数株式取得で最終調整に入ったと報じていた。
関係者によれば、交渉は難航しているものの、検討は続いており、関係各社は引き続き合意を目指している。
KKR、アベンダス、みずほの代表はそれぞれコメントを控えた。交渉に遅れが生じていることは、インドの金融メディア、マネーコントロールがいち早く報じた。
日本の金融機関は最近、インドの資産に注目している。みずほFGがアベンダスを買収すれば、イエス銀行の株式20%を約1350億ルピー(約2270億円)で買収した三井住友フィナンシャルグループに続くことになる。
KKRは2015年にアベンダスの株式を取得し、17年には追加出資した。KKRが保有するアベンダス株の取引では、アベンダス経営陣も発言権を持つ。
KKRの持つアベンダスの63%株は、約8億ドル(約1200億円)相当と評価される。KKRは売却に向けて入札を行い、みずほFGが買収の最有力候補として浮上していた。この入札には野村ホールディングスやカーライル・グループも参加したと、事情に詳しい関係者が当時述べていた。
原題:Mizuho’s India Deal With Avendus Is Said to Stall on Valuation(抜粋)
(第5段落以降に情報を加えます)
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