公開日時 2025年09月06日 05:00更新日時 2025年09月06日 10:59

与那国町長「ほっとした」 防衛局が日米対艦訓練中止を伝達「調整の結果」 沖縄
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琉球新報朝刊

 日米が沖縄などで11日から実施する島しょ防衛の実働訓練「レゾリュート・ドラゴン25」について、沖縄防衛局は5日、実施場所の与那国町に上地常夫町長を訪ね概要を説明した。対艦戦闘訓練を想定して当初計画していた関連兵器の持ち込みを中止し、規模を縮小して衛生救護訓練を行う計画を示した。

 陸上自衛隊は与那国島での訓練の規模縮小について「地元への説明と日米間の調整の結果」と繰り返した。

 面談は冒頭撮影以外は非公開。当初計画されていた米軍の高機動ロケット砲システム「ハイマース」や垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの展開が取りやめとなり、上地町長は「町民の声が防衛省に届いた。ほっとした」と語った。

 8月24日投開票の町長選に初当選した上地氏は「ハイマースとオスプレイの使用を認めない」との考えを示していた。

 陸自によると、訓練は25日まで沖縄や北海道など8道県で実施。自衛隊から約1万4千人、米軍は約5千人が参加。防衛省は5日、訓練概要を関係自治体に説明した。

 沖縄では自衛隊約2千人、米軍約3千人の計5千人が対艦戦闘や補給・衛生、実弾射撃などの訓練を予定している。石垣市で米軍が最新型の地対艦ミサイル「NMESIS(ネメシス)」や短距離防空システム「MADIS(マディス)」を初めて展開する。

 物資輸送などで那覇港湾や平良港、燃料補給などで石垣空港、沿岸監視訓練で国頭村の安田や奥、宜名真、辺土名の各漁港を使用するなど一部民間施設での展開もある。

(照屋大哲、謝花史哲)

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