トランプ米大統領、国防総省を「戦争省」に改称へ=政府高官

 9月4日、トランプ米大統領(写真)は5日に国防総省の名称を「戦争省」に変更する大統領令に署名する。写真は2日、ワシントンのホワイトハウスで撮影(2025年 ロイター/Brian Snyder)

[ワシントン 4日 ロイター] – トランプ米大統領は5日に国防総省の名称を「戦争省」に変更する大統領令に署名する。ホワイトハウス当局者が4日に明らかにした。

ホワイトハウスのファクトシートによると、この命令はヘグセス国防長官、国防総省、および部下の職員に対し、公式文書や公的なコミュニケーションで「戦争長官」「戦争省」「戦争副長官」といった副称の使用を許可するもの。

この措置により、ヘグセス氏は改名を恒久化するために必要な立法措置と行政措置を勧告することになる。

トランプ氏は1月の就任以来、メキシコ湾を含むさまざまな場所や施設の名称変更に着手している。

省庁の名称変更はまれで、議会の承認が必要となるが、トランプ氏の共和党は上下両院で辛うじて多数派を占めており、同党の議会指導者らはトランプ氏の構想に反対する意欲をほとんど示していない。

米国では1947年に成立した国家安全保障法で陸・海・空軍を単一組織の下で統合することが定められ、1949年に可決された修正法でこの組織が正式に国防総省と名付けられた。それまで同省は戦争省と呼ばれていた。

名称を再び変更するには費用がかかり、国防総省だけでなく、世界中の軍事施設で使用されている標識やレターヘッドを更新する必要がある。

退役軍人で上院軍事委員会のメンバーである民主党のタミー・ダックワース議員は「なぜこの資金を軍人の家族支援や、紛争を未然に防ぐ外交官の雇用に充てないのか」と問い、「トランプ大統領は国家の安全保障を強化し、勇敢な軍人とその家族を支援することよりも、政治的な得点を稼ぐために軍を利用したいからだ」と指摘した。

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Idrees Ali

National security correspondent focusing on the Pentagon in Washington D.C. Reports on U.S. military activity and operations throughout the world and the impact that they have. Has reported from over two dozen countries to include Iraq, Afghanistan, and much of the Middle East, Asia and Europe. From Karachi, Pakistan.

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