米軍のATACMSは最大で400キロ先の目標を攻撃できる(米陸軍のサイトより)
ロシアとウクライナによるミサイル攻撃や無人機攻撃の戦果については、両国がともに秘匿するためにほとんど分からない。
特に、ロシアは無人機を撃墜していなくても撃墜したと述べ、爆発炎上する石油関連施設でさえも被害を過少に発表している。
軍事施設については、何の発表もない。
ウクライナはほぼ連日、ロシアの軍事工場や石油関連施設を自爆型無人機を使って攻撃している。
石油関連施設への攻撃については、石油が燃えることにより、その映像が公開され、また、衛星写真でも詳細に分かる。
だが、軍事工場(兵器組立工場、火薬製造工場、兵器の部品製造工場、兵器輸送ターミナル、貨物列車や貨物輸送船)については、衛星写真を含め、工場破壊の写真などでは詳細には分からない。
なぜなら、破壊された建物のコンクリートがその上部を覆い、外部からは内部の何が壊れたのかは見えないからだ。
そこに何があったのかという事前の情報から推測するしかない。
だが、その結果は必ず、ミサイルや自爆型無人機などの精密誘導兵器の発射数に影響する。
今回は、ウクライナの無人機攻撃が、ロシアのミサイルや無人機の製造、石油関連施設にどれほどの影響が出ているのかについて考察する。
また今後、ロシアはどのような対応を取れるのか、ウクライナは短期・長期戦を睨んでどのような戦いをするのかについても考察する。
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