台風15号は、5日の昼前から昼すぎにかけて和歌山県に最も接近する見込みです。
線状降水帯が発生して災害の危険度が急激に高まるおそれがあります。
5日にかけて1時間に50ミリ以上の非常に激しい雨が降るおそれがあり、気象台では、低い土地の浸水や川の増水、土砂災害に十分注意するよう呼びかけています。

和歌山地方気象台によりますと、台風15号は、4日午後4時には宮崎市沖にあって、1時間におよそ25キロの速さで北へ進んでいて、和歌山県には5日昼前から昼すぎにかけて最も接近する見込みです。

台風周辺の暖かく湿った空気が流れ込む影響で、5日にかけて、ところによって、雷を伴って1時間に50ミリ以上の非常に激しい雨が降るおそれがあります。

5日未明から昼前にかけて、線状降水帯が発生して災害の危険度が急激に高まるおそれがあります。

雨雲が予想より発達した場合は、5日夕方にかけて、警報級の大雨となるおそれがあります。

▽5日の夜までの24時間に降る雨の量は、いずれも多いところで▽南部で250ミリ▽北部で200ミリと予想されています。

5日にかけて風も強まり、最大瞬間風速は、陸上・海上ともに25メートルと予想されています。

気象台では低い土地の浸水や川の増水、土砂災害に十分注意するよう呼びかけています。

また、強風やうねりを伴った高波、竜巻などの激しい突風や落雷に注意するよう呼びかけています。

【気象台「雨のピークは5日午前中になる見通し」】
和歌山地方気象台は、4日の午前に開いた説明会で、台風15号は特に雨に注意が必要な台風であり、雨のピークは5日の午前中になる見通しだとしました。

そのうえで、和歌山県の南部では総雨量が多くなることが予想され、ハザードマップの確認や、雨や風が強まる前に避難の判断をするように呼びかけました。

【台風に備え農業用ハウスの強風対策 和歌山 みなべ町】
台風の接近を前に、和歌山県みなべ町の農家では、農業用ハウスを覆うシートを巻き上げて固定するなど強い風への備えを進めていました。

みなべ町の農家、長坂公一さんは、2棟の農業用ハウスでうすいえんどうを生産しています。

台風の接近を前に、長坂さんは、3日、農業用ハウスが強い風で被害を受けないように、ハウスの「屋根」の部分のシートを上部に巻き上げて固定する作業を行いました。

長坂さんによりますと、ハウスに吹き下ろすような強い風が吹いてきても そのまま通り抜けるのでハウスの骨組みに被害が出る危険性が低くなるということです。

長坂さんは特産の梅干しを製造するハウスも所有していますが、過去に強風で壊れたことがあり、今回は早めの対策をしたということです。

うすいえんどうの収穫は4月に終えていて、いまは土壌を整える時期のため収穫への影響はないということです。

長坂さんは「雨に警戒が必要な台風と聞いていますが、念のために対策を行いました。被害が無く台風が通り過ぎてほしいです」と話していました。

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