若い世代の立場から核兵器廃絶を訴える「高校生平和大使」。
静岡県からは、不二聖心女子学院高校の女子生徒が選ばれています。
2日、「高校生平和大使」の24人がスイスにある国連のヨーロッパ本部を訪れ、核兵器の廃絶に取り組むよう求めるおよそ11万人分の署名を提出しました。
「高校生平和大使」は核兵器の廃絶を訴えるため国連機関などがあるスイスのジュネーブを定期的に訪れていて、原爆の投下から80年となることしは、18都道府県から24人が派遣されました。
2日は国連のヨーロッパ本部で軍縮を担当するレジンバル所長と面会し、高校生たちは被爆者の写真を見せながら、戦後も差別に苦しんだ人がいることや、被爆者の高齢化で当時の話を直接聞くことが難しくなっていることを英語で説明しました。
レジンバル所長は、「世界に向けて原爆の記憶の発信を続けてほしい。信頼を築く最善の方法は対話を続けることだ」と答えていました。
「高校生平和大使」の静岡県の代表で、不二聖心女子学院高校3年の水野可麗さんは、平和への願いを込めた歌を英語で歌いました。
このあと高校生たちは、この1年間に日本各地で集めた核廃絶を求める11万1071人分の署名の目録と千羽鶴をレジンバル所長に手渡しました。
水野さんは「核兵器廃絶を進めている方から“信頼が大切”ということばを頂けたことは、私たちの糧になったし、これからの人生において貴重な経験になりました。私たちが広島や長崎の原爆の被害や実相を伝えていくことに意義があると感じています」と話していました。
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