(CNN) 世界最高峰の自転車ロードレース、ツール・ド・フランスで4度の優勝経験を誇るクリス・フルームさん(40)が先週、フランスでの事故で命に関わる心臓のけがを負ったことが分かった。妻が明らかにした。
イスラエル・プレミアテックに所属するフルームさんは8月27日のトレーニング中、事故に遭い、空路で病院に搬送された。翌日に手術を受けた。
Xの個人アカウントへの投稿によれば、フルームさんは胸膜腔内に空気が入る気胸や肋骨(ろっこつ)5本の骨折、腰椎(ようつい)の骨折を負ったという。
妻ミシェルさんが英紙タイムズに語ったところによると、フルームさんはこのほか、心臓を包む保護膜の心膜が破裂するけがを負った。心膜の破裂は胸部への打撃による外傷で起きやすく、交通事故でよく見られる。
ミシェルさんは「骨を数本折るよりはるかに深刻なけがだったのは明らかだ」とコメント。「彼は無事だが、回復には長い時間がかかる。当分、自転車には乗れないだろう。クリスも事情を理解してもらうため、皆さんにこの点を共有してほしいと考えている」と語った。
フルームは同世代で最大級の成功を収めた自転車選手だ/Jakub Porzycki/NurPhoto/Getty Images
フルームさんは2019年にもトレーニング中に大きな事故に遭い、その年のツール・ド・フランスを欠場した。この時は脚を骨折し、集中治療室に搬送された。
フルームさんはこの競技で最高クラスの成功を収めたスターで、10年代半ばの自転車界を席巻した。
13年に初めてツール・ド・フランスを制し、その後15年、16年、17年に3連覇を達成した。
フルームさんはジロ・デ・イタリアでも1度、ブエルタ・ア・エスパーニャでも2度の優勝を果たしている。
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