トランプ大統領と習近平主席=2017年11月撮影(写真:AP/アフロ)
「米国人と中国人は驚くほど似ている」
[ロンドン発]9月3日、北京・天安門広場で抗日戦争・世界反ファシズム戦争勝利80周年の軍事パレードが行われた。ウラジーミル・プーチン露大統領や北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記ら約20カ国以上の首脳も出席し、米国に比肩する「強国」の中国を世界向けに演出した。
国民党が主に日本と戦った歴史的な経緯から当初、共産党は「戦勝」記念を重視しなかったが、鄧小平の改革開放以降、ナショナリズムと国家建設の物語が強調されるようになった。ゼロコロナ政策への反発や経済失速で揺らぐ習体制の正統性を国内向けにアピールする狙いがある。
ドナルド・トランプ米大統領の嵐が吹き荒れる中、中国は製造業や電動化で米国を追い越し、人工知能(AI)やロボットで猛追する。習近平国家主席は「米国主導の戦後秩序に代わる新たな国際秩序」を提唱するが、米国は依然として軍事、金融、英米法、メディアの優位性を保つ。
『爆走する中国―未来を工学する国家の野望(筆者仮訳、原題:Breakneck: China’s Quest to Engineer the Future)』の著者で米スタンフォード大学フーバー研究所のダン・ワン研究員は「米国人と中国人は驚くほど似ている」と指摘する。
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