Google Pixel 8 Proを購入してからおよそ2年、筆者はPixel 9シリーズをスキップして、2025年8月28日発売のPixel 10 Proに買い替えた。

 進化したAIとか、100倍超解像ズームとか、マグネットでワイヤレス充電器などがくっつくPixelsnapとかいろいろと面白い機能が増え、これら2世代分のアップデートが実質6万円余りで手に入るのはおトクだな、と思ったので。

Google Pixel 10 Pro

 実質6万円というのは、もちろんPixel 8 Proの下取り額(最大6万5000円)や割引(1万円)、Google ストアポイント(3万8000円分)を含めたもの。なので、新しいPixel 10 Proにデータなどを移行したら、後から送られてくる下取りキットを使って古いPixel 8 Proを返送しなければならない。

 ありがたいことに、最近のAndroidは機種変時のデータ移行の手間がかなり軽減されている。アプリやアプリのデータ、写真・動画、連絡先、端末の設定など、既存の環境の大部分をごっそりそのまま新機種に簡単に移せる。

データ移行はWi-Fiに加えてケーブル接続もすることでより高速に行なえる

 サービスの利用に必要なID、パスワードなんかもGoogle アカウントが記憶しているので、ログインで手間取ることも少ない。下取りキットで返送する期限も設定されているが、こうしたデータ移行の手間が簡略化されているおかげで、ある程度余裕をもって作業できるようになったのではないだろうか。

 ただ、そうしたAndroid OSがもつデータ移行の仕組みに含まれないものもあり、それを忘れて端末を下取り(のためにリセット)してしまうと取り返しのつかないことになる。筆者もすんでのところで気が付いてデータを残すことができた。それは、Google マップのタイムライン(過去の移動履歴)だ。

Google マップのタイムライン機能

 2025年5月を境に、Google マップのタイムラインのデータはクラウドではなく端末に保存される形になった。

 このデータは勝手に新機種に移行することはないので、新機種に移すには、あらかじめ旧機種のマップアプリで明示的にバックアップを有効にして、Google アカウントに暗号化された状態で保存されるように設定しておかなければならない。

 すでにバックアップしている状態ならリセットしてしまっても問題ないが、その前に念のため設定を再確認しておくのが良さそう。

 バックアップが有効になっているようなら、新機種の方で以前の機種のバックアップをインポートすれば移行完了となる。今後のために新機種でもバックアップは有効にしておきたい。

旧機種の方で、プロフィールアイコンから「タイムライン」を選択画面最上段にある雲のアイコンをタップバックアップが有効になっていることと、バックアップされたタイミングを確認新機種の方で同じ画面を開き、「インポート」すれば移行完了

 ほとんどのデータを自動的に移行してくれるおかげで、今回のタイムラインのように、わずかながら残る「端末にしか保存されないデータ」にかえって気付きにくくなっているような気がする。

 下取りに出す場合は急いで旧機種をリセットしてしまわず、しばらくは手元に置いたまま様子を見るのがおすすめだ。

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