「おしゃれな人のルームツアー」企画では、FUDGEにまつわる素敵なあの人の部屋にお邪魔して、ルームツアーを開催!「部屋」はその人の好みや性格を表す場所でもあり、普段見ることのできない場所だからこそ気になるところ。インテリアのこだわりや収納術、生活のアイデアなどをぜひ参考にして、あなたも自分だけの心地よい暮らしを叶えて!

 第13回目では、モデルでアーティストの長澤メイさんのご自宅を拝見。2024年11月にオーストラリアのメルボルンへ移住して、初めての海外生活を送っている長澤さんが住んでいるのはどんなお部屋?

80年代ごろの趣を残したヴィンテージハウス

長澤さんは結婚を機にメルボルンへ移住。3ベッドルームにリビング、2つのバスルーム、ランドリールームを有したヴィンテージハウスでふたりと一匹暮らしをしている様子。

「なかなか海外に住む経験はできないだろうなと思っていたのと、移住の話が出たタイミングがバッチリで、これは住んだ方がいいってことなのでは!と移住を決断しました。」

 

日本よりシビア? オーストラリアの家探し事情

家探しはとても大変でしたね。メルボルンでは、アプリやネットで気になる物件を見つけたら予約をするのですが、内見日には予約をした全員が一斉に家を見て気に入ったら申し込む、というスタイルなんです。選ばれる基準は分からないのですが、早い者勝ちという訳ではないので勝ち取るイメージで現在の家に決まりました。入居してからも定期的に不動産会社の訪問チェックがあるし、『家を売りたいからすぐ出てって欲しい』と言われ、オーナー都合で引越しが決まることもしばしば。日本では考えられないことがたくさんありますよ(笑)」

 

部屋づくりのヒントはカラフルな街並み

争奪戦の中から勝ち取ったご自宅は、美しい光が差し込むヴィンテージハウス。木目調の家具と植物に囲まれた落ち着いた空間の中で、ブルーのソファやオレンジのクッションといった差し色がいいアクセントになっています。

「東京に住んでいた頃から海外の女の子ような部屋づくりを意識していたのですが、本当に海外に住み始めるという嬉しい展開(笑)。ピンタレストからアイデアをもらうだけでなく、今ではメルボルンのカラフルな街並みからも影響を受けていますね。部屋だけでなく自分の作品もカラフルなものが増えたような気がします」

最近のお気に入りは、平和や愛をテーマに作った十字架のシリーズだそう。「自分の部屋にもぴったりと合うんです。メルボルンに来てから太陽や空がより大好きになったので、サンキャッチャーも作り始めました!」

 

家具はメルボルン版ジモティーで調達

海外のインテリア購入事情も気になるところ。ヴィンテージショップに足を運ぶほか、長澤さんはFacebookのマーケットプレイスを愛用しているようです。

「いわば、メルボルン版ジモティーですね。基本的に海外の家具は可愛いし安い。掘り出し物がたくさんあるので最高です! そのほかヴィンテージショップへ足を運ぶこともあるし、意外と《IKEA》のアイテムもたくさんあります。日本から友人が頻繁に遊びに来てくれるので、私の部屋にはソファーベッド、リビングにはダブルベッドサイズのソファーベッドを置いています」

家具だけではなく、ご自身の作品や可愛らしい雑貨も並ぶお部屋から、今回はお気に入りのキャンドルを教えてくれました。

 

長澤メイのキャンドルベスト3

①《バカラ》のキャンドル

「グラスの形が可愛くて、大事に大事に火を灯しています。真っ赤なところも好きなポイントのひとつです」(写真右から2番目)

②〈Nimbin Candle Factory〉の三角キャンドル

オーストラリアの小さな街、ニンビンで誕生。1989年の創業以来、伝統的な方法によって手作業で作られたキャンドルで「カラフルでお気に入りです!」と長澤さん。(写真最右)

③〈Nimbin Candle Factory〉の細長いキャンドル

同じく〈Nimbin Candle Factory〉のもの。「キュートなだけでなく、火を灯した後の煙が有害じゃないところはさすがオーストラリアのキャンドル!と思いました」。毒性がないので、動物や小さな子供がいる家庭でも安心して使えそう。(写真最左、左から2番目)

 

海外での生活は発見の連続。

「Amazonで注文した商品が届くまで1ヶ月かかったり、不在票がお届け予定日から1週間以上経ってからポストに入っていたりと、業者さんに関してはドタキャンや連絡がないことが通常運転(笑)。時間通りに来てくれると、その珍しさに感動します(笑)」と、困ったこともたくさんある、と話す長澤さん。ただ、それ以上にメルボルンの生活の楽しい面を紹介してくれました。

「ドッグフレンドリーで日本とは違って愛犬のuniの散歩中にトラム(路面電車)に乗ることもできます。オシャレな人もたくさんいるし、散歩をしているだけでも幸福感を得られます。あとは、オイスターが美味しくて、美味しくて(笑)。日本に住んでいた頃はあまり牡蠣が得意じゃなかったのですが、オーストラリアのオイスターは大好きになりました」。

そして、「家族の姿は日本とは少し違う気がする」と続けます。

「夫がご飯を作る家庭が多いし、子育ても2人で分担・協力するのが当たり前というイメージです。子供の面倒をパパが一人で見ている姿もたくさん見かけます。犬や子供を職場へ連れて出勤できることも日本ではほとんど考えられないですよね。そういう姿勢はもっと日本でも広がってくれたらいいなあ」

 

日本とは違う文化に戸惑いつつも、海外での生活をとびきり楽しんでいる姿はキラキラとして見えます。ヴィンテージハウスの趣を生かしながら、おしゃれで落ち着いたお部屋はまさに憧れ。メルボルンでの生活のこと、ぜひまた聞かせてください!

 

長澤メイ

モデル/陶芸アーティスト
愛知県名古屋市出身。名古屋PARCO開業30周年広告「LOVEPARCO」をはじめ、TVCMやMVなど多数出演。2018年からは陶芸を中心としたアーティスト活動を開始。自らの表現活動の場として「Sammy」を企画し、個展の開催や作品の販売をしている。2024年に国際結婚をきっかけにオーストラリアへ移住し、現在はオーストラリアと日本の二拠点で活動している。

 

text_Hasagawa Nozomi
edit_Yanase Rei

 

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