EU、ステーブルコイン規制の抜け穴ふさぐべき=ECB総裁

 9月3日、欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁は、欧州連合(EU)の議員が外国のステーブルコイン発行者に対し「セーフガード」と「強固な同等性制度」を要求すべきだと述べた。独フランクフルトで7月24日撮影(2025年 ロイター/Heiko Becker)

[フランクフルト 3日 ロイター] – 欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁は3日、欧州連合(EU)の議員が外国のステーブルコイン発行者に対し「セーフガード」と「強固な同等性制度」を要求すべきだと述べた。EU内で保有する準備資産に対する取り付け騒ぎのリスクを防ぐことが狙い。

EUは暗号資産に関して世界で最も厳しい体制の一つを導入しており、公式通貨にペッグされるステーブルコインは準備資産によって完全に裏付けされていることを要求している。

しかし、ラガルド総裁は、議員はEU内外でステーブルコインを発行する企業にも同じ高い基準を課すべきだと述べた。

総裁は規制に関するコンファレンスで「そのようなスキームは、強固な同等性制度や、EUと非EUの事業体間での資産移転に関するセーフガードの裏付けがない限り、EU内で運営されないよう、欧州の法律で枠組みを整備すべきだ」と発言。

「これは、なぜ国際協力が不可欠であるかも浮き彫りにしている。世界的に公平な競争環境がなければ、リスクは常に最も抵抗の少ない道をたどるだろう」と述べた。

ラガルド氏は、EUの「暗号資産市場規制(MiCAR)」により、EU域内と域外の両方で発行されたステーブルコインの保有者はどこで清算してもよいことになったと指摘。つまり、準備資産に関する要件がより厳格であることから、取り付けが発生した場合、EUが選択される可能性が高い。「しかし、EUで保有されている準備資産はそのような集中的な需要を満たすには十分ではないかもしれない」と語った。

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