ことしの新米について、県南部の岡山市などを管轄するJA岡山は農家に仮払いする「概算金」について、コシヒカリの1等米で60キロ当たり3万円などと過去最高の金額にすることを決めました。
これにより、県内を管轄するJAのことしの「概算金」が出そろい、新米の小売価格も上昇するという見方が強まっています。

「概算金」はJAがコメを集荷する際、農家に支払う仮払い金にあたるもので、その年のコメの流通価格を形成する指標になっています。

県内では倉敷市や県北部など県内の広い範囲では「JA晴れの国岡山」が、県南部の岡山市や玉野市などは「JA岡山」がそれぞれ決定しています。

JA岡山は1日、岡山市内で会議を開き、ことし収穫されるコメのうち、早い時期に収穫される「早期米」の「概算金」を決めました。

それによりますと、玄米60キロ当たりの1等米で「コシヒカリ」は3万円と、去年より1万円近く引き上げられ、過去最高となりました。

このほか、「あきたこまち」は2万8500円と去年に比べて9000円余り上昇し、ことし新たに「概算金」が示された「にじのきらめき」は2万8680円に決まりました。

JA岡山は引き上げの理由について、集荷業者との間で買い取り競争が起きて価格が上がっていることや、肥料代や農薬代などの生産コストの上昇などがあるとしています。

また、JA晴れの国岡山でもすでに過去最高の「概算金」を公表していて、今後、流通が始まる岡山県産の新米の小売価格も上昇するという見方が強まっています。

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