北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記は、新たな大陸間弾道ミサイル(ICBM)を開発する計画を明らかにした。中国の習近平国家主席やロシアのプーチン大統領との会談を前に、兵器開発を推進する姿勢を示した形だ。

  金総書記は1日、ミサイル総局傘下の化学材料総合研究院の研究所を視察。その後、特別列車で中国に向けて出発したと国営の朝鮮中央通信(KCNA)が2日に報じた。

  視察で金総書記は、炭素繊維の複合材料を用いた大型固体燃料エンジンの信頼性と精度を確認する試験結果などについて報告を受けたという。また、こうした材料の大量生産に向けた基盤を構築する計画についても議論したとしている。  

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北朝鮮の兵器工場を視察する金正恩総書記(8月31日)

Source: Korean Central News Agency/Korea News Service/AP

  液体燃料と異なり、固体燃料型のICBMは長期保管が可能で、探知や迎撃が困難。そのため、米国やその同盟国との対立関係において、戦略的な優位性を北朝鮮にもたらすとされている。

  KCNAによれば、最大推力1960キロニュートンの新型固体燃料エンジンは、ICBM「火星19号」や次世代ICBM「火星20号」に活用される計画だという。

  金総書記は2日に北京に到着し、翌日には習氏やプーチン氏とともに第2次世界大戦終結80年を記念する軍事パレードに出席する見通し。

原題:North Korea’s Kim Vows to Develop New ICBM Before China Visit(抜粋)

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