中国製造業PMI、8月は50.5 5カ月ぶり高水準=民間調査

レーティングドッグ/S&Pグローバルが1日発表した8月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)は50.5と7月の49.5から上昇し、5カ月ぶりの高水準となった。写真は江西省貢州で8月撮影(2025年 ロイター/Florence Lo)

[上海 31日 ロイター] – 中国国家統計局が31日発表した8月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は49.4となり、景況拡大・縮小の分かれ目となる50を5カ月連続で下回った。内需がさえない中、製造業者が米国との貿易交渉を見極めようと様子を見ていることが示された。

7月の49.3からわずかに改善したが、ロイター調査の予想中央値の49.5は下回った。

中国経済は、米関税措置を受けた輸出の先細り、不動産セクター低迷、雇用不安の高まり、地方政府の巨額債務、異常気象といった問題に直面している。エコノミストは、約5%という野心的な今年の成長目標がこうした圧力で達成できない恐れがあると指摘する。

国家統計局によると、サービス業と建設業を含む非製造業PMIは、前月の50.1から50.3に上昇。製造業と非製造業を合わせた総合PMIは50.2から50.5に上昇した。

保銀投資(ピンポイント・アセット・マネジメント)のチーフエコノミスト、張智威氏は、中国経済の勢いは内需の持続的な弱さと不動産市場の冷え込みで第3四半期に鈍化したと指摘。「年内のマクロ見通しは、輸出がどれだけ好調を維持できるか、それと財政政策による支援が第4・四半期に拡大するかどうかに大きく左右される」と述べた。

7月の輸出は予想を上回ったが、要因は東南アジア向けの増加など。世界最大の消費市場である米国へのアクセス低下が懸念される中、中国輸出業者は東南アジア地域のシェア拡大を急いでおり、競争が激化している。

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